【人物】海外でもアニメーター・逢坂浩司氏の早すぎる逝去を悼む声… アメリカからの追悼文
1 :
◆newsSM/aEE @水前寺清太郎φφφ ★ :
2007/11/26(月) 20:08:36 ID:??? BE:290550454-PLT(24893) ■ 特別寄稿:アメリカ人元プロデューサーからの逢坂浩司氏への追悼文
去る2007年9月24日、アニメーターの逢坂浩司氏が癌のため逝去されました。このニュースはアメリカの
ファンダムにも衝撃を与えました。下の文章は、筆者の知り合いのアメリカ人(元BEIチーフプロデューサー)
から寄せられたものです。(翻訳文は筆者によるものです。)
日本国内でも逢坂氏の早すぎる逝去を悼む声が多く上がっていますが、アメリカでも氏の偉業を称える声が
見られます。そうした海を越え、文化や言葉の違いを越えた気持ちを伝えたくて、この場を借りて掲載させて
いただきます。
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By Charles McCarter [チャールズ・マッカーター]
[Original English text is following Japanese text]
多くの人と同様に逢坂浩司氏の訃報を知ったとき、僕はショックでしたし悲しくもありました。あまりにも突然
だったので、本当であるはずがない、と思いました。きっと何かの間違いなんだ、と。
実際にお会いしたことはありませんが、氏の仕事に対して僕は深い尊敬の念を抱いていました。
Bandai Entertainmentに勤めていたとき、僕は氏が携わった作品の多くを担当してきましたが、中には言わずと
知れた機動武闘伝Gガンダムやザ・マーズ・デイ・ブレイク(絢爛舞踏祭)なども含まれていました。
個人的にはGガンダムが一番のお気に入りで、よく“ストリートファイターとガンダムの融合”であると見なされて
見過ごされてきましたが、根底に敷かれたストーリーには本当に深みがあったため、僕は好きでした。
そのストーリーの核には数々のキャラクターが存在しました。ドモン。不運に見舞われた彼の家族。彼の新しい友、
ガンダムファイターの同胞たち、そしてシャッフル同盟になると思われるメンバーたち。対立関係となる元師匠、
超人的なマスターアジア。そしてもちろん、レインとの関係が進展していく物語。
どれほど脚本が、[ストーリーが展開する]ペースが、アニメーションが素晴らしくとも、やはりすべてはキャラクター
デザインに集約されるのです。もし登場人物を好きになれなかったら、彼らが存在しているとは感じられなかった
でしょうし、このシュール[超現実]な世界で現実味[リアル]を帯びることもなかったはずです。
逢坂さんはこの作品世界に住んでいる数えきれないほどのキャラクターたちに命を吹き込み、実在させたのです。
そしてそれは信じられないほど希有な才能です。
逢坂氏に会う機会がなかったために、どれほど僕が彼の仕事を尊敬しているか、そして彼が制作に参加した作品が、
何度も何度も僕の顔に笑顔をもたらしてくれたこと、伝えられなかったのが残念です。
逢坂さんのご友人とご家族、そしてボンズの同僚の方々には、心よりお悔やみ申し上げます。
皆さんは失ったものの大きさを抱えながら頑張っておられるでしょう。
ありがとう、逢坂さん。この世界をより楽しい場所にしてくれたことに感謝します。
●チャールズ・マッカーター
元Bandai Entertainmentチーフプロデューサー。
北米リリース作品のローカライズ(英語版制作)を担当し、これまでに70作以上を制作してきた。
http://www.animenewsnetwork.com/encyclopedia/people.php?id=268 >>2-3 へ続く
animeanime
http://animeanime.jp/100/100-71.html 関連
【訃報】逢坂浩司さん(カウボーイビバップ、Gガンダム作画監督ほか)、mixiにて訃報が伝えられる
http://news22.2ch.net/test/read.cgi/moeplus/1190647460/
2 :
◆newsSM/aEE @水前寺清太郎φφφ ★ :2007/11/26(月) 20:08:50 ID:??? BE:232439982-PLT(24893)
■特別寄稿:アメリカ人元プロデューサーからの逢坂浩司氏への追悼文
筆者[ロミ]による追記
私も逢坂氏の名前をはじめて意識したのはGガンダム以降でした。ですが、実はすでに大学留学中に氏が
作画監督を務めた「機動戦士ガンダム0083」をアメリカのアニメファンから「すごいガンダムがあるよ!」と
紹介され、観ていたのです。そのクオリティは「圧倒」の一言でした。(0083はスタッフがお互いに切磋琢磨
した結果、クオリティがまるでパワーインフレを起すかのように向上したのは今ではファンの間のみならず、
業界内でも語り草になっています。)
同時に日本のアニメというものが、ひょっとしたら世界に通用するレベルになったのでは?と感じはじめた
ものです。この作品が私をアニメファンダムにのめり込ませるひとつのきっかけになったことは疑う余地が
ありません。
逢坂氏は後に南雅彦氏、川元利浩氏らと共にボンズを立ち上げることになるのですが(来年はボンズ創設
10周年)、ボンズの特色でもあるハイクオリティ志向はすでに0083制作の時点で垣間見ることができました。
海外で絶大な人気を誇る「カウボーイビバップ」でも逢坂氏は作画監督として名前を連ねていらっしゃいます。
(氏の描かれたEDの静止画は主人公スパイクの過去を語る上ではずせないものとなっています。)
またこちらも作画監督を務められていますが、「天空のエスカフローネ」もファンタジーの本場である海外では
人気の高い作品です。(特に劇場版はその写実的な画風と動きが実写ファンタジーを見慣れているこちらの
ファンに受け入れられやすい要素となったようです。また逢坂氏は劇場版DVDの北米版ジャケットカバーを
描かれています。)
http://www.bandai-ent.com/products/video_details.cfm?id=162 こうした海外で評価されている作品のなんと多くに逢坂氏がクレジットされていることか…
氏の確かで、安定した作画には定評がありました。これだけ海外で高い支持を得られたのには、逢坂氏を
はじめとするスタッフの皆さんの長年の努力が結実したものである、と私は信じて疑いません。
そうしたこともあったのでしょう、氏は2005年にロサンゼルスで開催されたアニメエキスポにも大会ゲストとして
参加されています。2005年のAXには私も参加し、逢坂氏のパネルも覗かせていただきました。
会場ホテルで偶然出会ったときにはじめてのアメリカの感想をうかがったところ、氏は「ただっ広いところ。
アメリカと戦争なんかしたらあかん。」と冗談交じりにおっしゃられていました…私が聞いた話では、これが逢坂氏
にとって最初で最後の海外渡航だったそうです。
逢坂氏がキャラクターデザイナー、総作画監督としてクレジットされている「獣王星」はまだアメリカではFUN
imationによるライセンス獲得が報じられたのみで、リリースされていません。(作画監督、キャラクター監修で
クレジットされている「妖奇士」もBEIによるリリースは2008年です。)
少なくともアメリカでは逢坂氏が最後に携わった作品が新作として、ファンの目に触れる機会があるわけです。
アメリカでのアニメ史において、逢坂浩司氏のお名前と功績が長く語り継がれていくことを願っています。
願わずともきっとそうなるでしょうけれども…
逢坂さん、今までありがとうございました。安らかに眠ってください。
20年以上に渡って、駆け抜けながらここまで皆を引っ張ってこられましたよね。
これからは空の上から、日本やアメリカのファンを見守ってください。
晴れた秋空を眺めつつ、アメリカ西海岸より。
ロミ
3 :
◆newsSM/aEE @水前寺清太郎φφφ ★ :2007/11/26(月) 20:08:55 ID:??? BE:915232897-PLT(24893)
アニメ!アニメ!による追記
http://animeanime.jp/100/100-72.html 世の中に優れたアニメ作品は数が多いのですが、必ずしもそうした作品の全てが自分のお気に入りのアニメに
なるわけではありません。優れた作品がお気に入りの作品とイコールでないのが、アニメファンのアニメファン
たる由縁なのです。
アニメファンにはそれぞれの微妙な作品への好みがあって、多くの優れた作品の中からさらに微妙な差異が
一致した時だけにお気に入りアニメが生まれます。
そしてアニメの魅力と最大の特徴が映像表現である以上、そうした作品の持つ微妙な差異の多くの部分はキャラ
クターデザインや作画と呼ばれる絵にあります。
さらにそれは映像を作る、動画、原画、レイアウト、作画監督、キャラクターデザインに携わるアニメーターの仕事
が大きな役割を担っているのです。
僕もアニメが好きだけれど、お気に入りの作品の数は決して多くないほうです。しかし、『機動武闘伝Gガンダム』、
『マーズデイブレイク』、『獣王星』、『カウボーイビバップ』など、僕の数少ないお気に入り作品に驚くほど多く逢坂
浩司さんのお名前がクレジットされており、自分でも驚きます。
おそらく僕の心を捉える作品の持つ微妙な差異に、逢坂さんの絵がかなり大きな影響を与えていたのです。
それが具体的に何なのか判らないのですが、確実に違う何かがそこにあります。
どんな人にも死は必ず訪れるものとはわかっていても、逢坂浩司さんのあまりに早過ぎる死は、いちアニメファン
として、とても残念でなりません。
しかし逢坂さんは亡くなっても作品は永遠です。そのほかの作品と違う何かは、これからも日本だけでなく国境を
越えてアメリカやヨーロッパ、アジア、さらに多くの国々のアニメファンの心を捉え続けていくに違いありません。
数土直志
4 :
なまえないよぉ〜 :2007/11/26(月) 20:11:04 ID:xAG7Ciaa
スレタイに【Gガン】って入れろよ…
5 :
なまえないよぉ〜 :2007/11/26(月) 20:16:23 ID:evGgldH/
惜しい人程早く亡くなるものだ(´・ω・`)
6 :
なまえないよぉ〜 :2007/11/26(月) 20:18:10 ID:wZYi4Zpy
作品羅列されてるけど、全部見てねーや 名前は知ってるけど 日本での人気度でいえば、トップになれない秀才ってとこ?
7 :
なまえないよぉ〜 :2007/11/26(月) 20:38:53 ID:l5D9fyJ3
先月号のダムAの追悼特集で富野のコメントがあった事に安心した
8 :
なまえないよぉ〜 :2007/11/26(月) 20:42:48 ID:sjJ6e3+l
幾つか見てるけど人狼が好きです。
9 :
なまえないよぉ〜 :2007/11/26(月) 20:50:06 ID:d0pNP/t5
>>6 野球で例えると
大張=清原
逢坂さん=福本
うそです
この人天才だよな。早すぎる
誰よ?
12 :
なまえないよぉ〜 :2007/11/26(月) 21:26:41 ID:83XwKSQh
>>6 この人は十分にトップレベルです。
ただ、優れたアニメイターだけに自分の個性を殺して、他人の画風にあわせて
描くことができる方なので、印象が薄いと言われかねない。
小説エンジェリックレイヤーでクランプ絵を描けば、Gガンで島本絵もやれる腕。
だれ?
>>14 続報でしょ。わざわざ貴重なオリジナル情報でスレ立ててくれた記者になんてことを…。
>>14 おまえが略
海外知名度も結構あったのね
そんだけアニメが輸出?されてんだろうけど
もっとこの人の関わった作品観たかったね
17 :
なまえないよぉ〜 :2007/11/27(火) 10:18:44 ID:ligBxfzL
Gガンダムって完全イロモノと思って観てないんだけど結構面白いの?
ガンダムと思わなければ面白いよ。
19 :
なまえないよぉ〜 :2007/11/27(火) 11:38:47 ID:aiYkrQWF
少なくとも種や00よりガンダム
そーいう話はもういいからさ
>>17 Gガンは確かにイロモノだが中身は真っ直ぐな作品。
独特の大仰なノリが合うならお勧めできる。
マンダラガンダム最高。
GよりVだろ、この人なら
0083 ビバップ エスカ劇場版 アメ公は糞アニメコレクターなのか?
エスカ劇場版が糞アニメという以外同意しかねる
>>27 このひとの仕事はキャラデザや作監とかなんだから、アニメの内容と才能評価とは関係ない。
エスカ劇場版だって絵だけ見りゃ凄まじいレベル。
0083は… 作画よくても脚本微妙というボンズの伝統みたいなものの起点だよな