テレビゲーム展示会「Eフォー・オール」が21日(現地時間)、閉幕した。全米では初となる
ユーザー向けの大型宣伝イベントで、4日間で1万8000人と一定の集客を記録したが、課題も
残した。同じ性格の東京ゲームショウは、4日間で20万人弱の集客を誇り、集客力から見れば
物足りない。
客足が鈍った理由は二つ。マイクロソフトやSCEなど大手メーカーの多くが出展せず、
出展内容の魅力に欠けたことと、入場料が最低50ドル(約5700円)と高額だったことだ。
ブース単位で見れば盛り上がったが、全体としては閑散とした印象だった。
大手メーカーの参加見送りについては、関係者から「早々に米任天堂が出展を決定したことで、
政治的な理由から他社が参加を控えた」という声も聞かれた。ロサンゼルスでの開催には
治安上の理由から、ある程度の入場料を取らざるを得ない、という理由もある。参加メーカー
からは「このような内容では、来年度からは必要ない」と継続を疑問視する声も聞かれた。
国土の広いアメリカでは、大都市での大型宣伝イベントはなじまないとする声も根強く、
来年度の開催日程も公式には未定だ。
一方で会場では多くのユーザーが最新ゲームを楽しんだり、クリエーターとの交流を楽しんだのも
事実。ゲームソフトだけでなく、テレビゲーム音楽のコンサート「ビデオゲームズ・ライブ」の併催や、
ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス主催の会議「ゲーム・キャリアパス・セミナー」、テレビ
ゲームを題材にしたアート展「イントゥ・ザ・ピクセル」、ユーザー参加のコスプレコンテスト、
プロリーグ団体「メジャーリーグゲーミング」のエキシビジョンマッチなども行われ、単なる
宣伝イベントに終わらない奥行きを見せた。
「Eフォー・オール」開催のきっかけとなった、「E3メディア・アンド・ビジネス・サミット」も、
来年度の開催地を巡って議論が続いている。好調が続く米テレビゲーム業界だが、ゲーム
展示会については見通しが不透明だ。
毎日jp
http://mainichi.jp/enta/mantan/news/20071024mog00m200008000c.html