財団法人デジタルコンテンツ協会は、10月11日に第22回デジタルコンテンツグランプリの
各部門を受賞した5作品を発表した。これは10月11日から東京・秋葉原で開催されている
ASIAGRAPHの会場で行われたもので、発表にあわせて贈賞式も行われた。
経済産業大臣賞は、携帯電話のコンテンツ送信技術「Spear」と「Spear Multi」を開発した
株式会社吉田鎌ヶ迫に与えられた。また、DCAj会長賞は、現在、劇場公開中の『ヱヴァン
ゲリヲン新劇場版:序』が選ばれた。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』は、既に興収が
16億円を越える大ヒットとなっているほか、作品の評価も高い。
デジタルコンテンツ協会は、日本のデジタルコンテンツ産業発展と振興を目指している
非営利団体である。デジタルコンテンツグランプリは、このデジタルコンテンツ協会が
経済産業省の協力を得て、毎年デジタルコンテンツ産業の発展に貢献した作品や人・団体を
表彰している。
経済産業大臣賞とDCAj会長賞は、デジタルコンテンツグランプリのなかでグランプリに
相当する賞である。DCAj会長賞は、昨年は邦画の中で高い評価を受けて、数々の映画賞を
受賞した『嫌われ松子の一生』が受賞している。このほか過去の受賞作品には『ALWAYS
三丁目の夕日』や『ドラゴンクエストVIII空と海と大地と呪われし姫君』などがある。
また、優秀賞にはコーエーが開発し、バンダイナムコゲームスの発売する『ガンダム無双』が
選ばれた。コーエーは第21回にも『真・三國無双 BB』が審査委員賞を受賞している。
ガンダム関連では第21回の優秀賞に『機動戦士ガンダム 戦場の絆』、第20回の優秀賞に
『機動戦士ZガンダムII〜恋人たち〜』が選ばれており、コンテンツとしてのブランド力の
強さを見せつけている。
しかし昨年は、『時をかける少女』や『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX Solid State
Society』、『デスノート』などエンタテインメントコンテンツが大量に受賞していたが、今年は
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』、『ガンダム無双』以外は全てテクノロジー関連のものだった。
審査委員長の月尾嘉男東京大学名誉教授によれば、これは今年のグランプリがコンテンツ
産業の基盤になる技術を重視した結果である。
技術賞には社団法人電子技術産業協会(JEITA)特定プロジェクト推進室の『緊急地震速報
実証実験プロジェクト』とアニメ制作で知られるOLM のデジタル部門のオー・エル・エム・
デジタルと東京大学五十嵐研究室(藤堂英樹・五十嵐健夫)が協力して開発した『演出
シェーダー “LoCoStySh”』が選ばれている。
animeanime.jp
http://animeanime.jp/news/archives/2007/10/post_184.html