蒸気機関車(SL)を忠実に再現した国内初の運転シミュレーターが、10月にさいたま市大宮区にオープンする
鉄道博物館にできる。実物車両の展示と並んで、同館の目玉となりそうだ。ただし、石炭をかまにスコップで
投げ込むなどSL特有の作業が必要で、ゲームというよりは「肉体労働」に近いかも知れない。
鉄道博物館にできる国内初のSL運転シミュレーター=JR東日本提供
http://www.asahi.com/life/update/0923/images/TKY200709230157.jpg シミュレーターはD51型機関車の運転室を型取りして忠実に再現。本物のD51の走行データを取り、システムを作った。
JR東日本の担当者は「世界でも、ここまで本格的なものは恐らくないのでは」と胸を張る。
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のモデルとされるJR釜石線を走る設定。
沿線風景の映像が左右の窓から流れ、速度や走行場所に合わせて、SL特有の揺れも体験できる。
運転の難易度は3段階。上級では、かまに石炭(樹脂製)を投げ入れる機関助手と、
幾つかの弁を使って運転する機関士の2人がかりの作業になり、投炭技術がポイントになるという。
機関助手は、かまの真後ろの石炭をスコップですくい、ペダルを踏んでかまを開け、投げ入れる作業を繰り返す。
かま内部に石炭を均等に広げなければ、走行に必要なエネルギーが生まれない本物同様の設定だ。
かま内部のセンサーが投炭技術を識別する。「車窓の風景を楽しむ余裕はないかも」と担当者。
機関士も、上り坂で速度が落ちると、レールに砂をまく操作が必要になる。左右にしか窓がないため、
操作の判断も難しそうだ。JRのSL運転士に確認してもらい、本物同様とのお墨付きを得たという。
当面は、そもそも運転する権利を得るのが難しそうだ。1人の持ち時間は15分間。
1日の定員は先着順で最大32人。午前と午後の回に分け、館内に約10台ある予約機で申し込む。
入館料1000円とは別に500円が必要だが、人気殺到は必至だ。
担当者は「1億円以上かけて作った装置なので、簡単に2台目とはいかないでしょう」と話す。
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