子どもたちに人気が高いテレビ番組のヒーロー戦隊をモデルに、地域の祭りやイベントで
活躍する地元密着のローカルヒーロー戦隊が全国各地で続々誕生、町おこしに一役買っている。
有志が「赤字覚悟」の手弁当で運営する戦隊も多く、仕事の忙しさからなかなか集まれない
など苦労もあるが、「住んでいる町を元気にしたい」との思いは共通しているようだ。
群馬県桐生市の末広通商店街は、県内で活動する「超速戦士G-FIVE」とタイアップ。
3月から商店街の愛称を「G-FIVEロード」とし、毎月第1日曜日に戦隊を招きクイズ大会などを
主催、毎回100人ほどの親子連れが訪れるという。
5日に桐生市で開かれた「八木節(やぎぶし)まつり」にはG-FIVEをはじめ東京都中野区の
「耀(かがやき)!連隊明社レンジャー」、長野県下條村の「地域戦隊カッセイカマン」、
津市の「津に来て戦隊ツヨインジャー」と「新風戦隊マワルンジャー」が参加し、祭りを
盛り上げた。下條村では、2004年から毎年イベントを開催。全国から約10組の戦隊が集まり
ステージショーを展開、約1000人の親子連れでにぎわう。カッセイカマンの今井毅代表(46)は
「今や下條村はローカル戦隊の聖地と呼ばれる」と笑う。
ローカル戦隊の先駆けは、1999年に結成された「離島戦隊タネガシマン」(鹿児島県中種子町)
とされる。その後、タネガシマンのホームページなどに触発されて各地で戦隊がつくられ、
現在200以上ともいわれている。タネガシマンの高磯勝俊代表(39)は「自分たちが楽しむ
ために始めたが、ショーを通じて島民の一体感や町の活気を感じると本当にうれしい」と話す。
「ローカルヒーロー大図鑑」(水曜社)を編集した編集者の前川太一郎さん(37)は
「活動している大人がウルトラマンなどヒーローもので育った世代で、自分たちも楽しんでいる。
身近で触れ合えるのが人気の秘密」と強調。「テレビのヒーロー戦隊を地域の催しに呼ぼう
としても出演料が高く、写真撮影ができないなど制約が多い」とローカル戦隊の強みも
指摘している。(略)
イザ!
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