「大嵐」の時代は終わりました。2007年のデジタル・エンタテインメントビジネスは
「凪」の状態にあることを、ぜひ理解しておいてください。
大嵐が終わったのは、ちょうど1年前のことです。ロサンゼルスで開催された世界最大の
ゲーム展示会E3(Electronics Entertainment Expo)で、任天堂が鮮やかな逆転劇を演じました。
全世界のジャーナリストが集結する場でWiiを発表し、話題を独占したのです。ライバルの
プレイステーション(PS)が、その高価格設定ゆえに来場者(とくに流通関係者)を
落胆させたのと比較すると、それは歴史的な大成功だったといっていい。
E3で生まれた空気は、その後のゲームビジネスを一変させます。E3以降、雪崩を打ったように
「Wiiが面白そうだ」「PS3は厳しいぞ」という空気が醸成され、いざ年末にハードが発売
されたとき、一般ユーザーが、その空気どおりの反応を示したのは周知のとおりです。
かくして任天堂は、大嵐の時代の終わりを制しました。オセロゲームでいうならば、最後の
最後に、任天堂が角マスに白を叩き込んだようなものです。それまで劣勢だった盤面は
一転し、「白優勢」の空気が作られました。その空気が現在まで続いているのです。
デジタル・エンタテインメントビジネスには、こういった「一夜にして逆転する」という
劇的なドラマが起きるもの。そのダイナミズムこそが魅力であり、この業界の未来を
予測することの困難さの要因でもありました。
しかし2007年現在、ゲームビジネスにおいて、しばらく一発逆転のチャンスはないと
断言しておきます。あまりに肥大化してしまったE3は、2006年を最後に開催をやめることに
なったからです(厳密には小規模なイベントとして存続しますが)。
東京ゲームショウ(日本開催)、ゲームコンベンション(ドイツ開催)など、世界各地で
開催されるゲーム関連イベントはあるのですが、E3ほど全世界に影響を与えるものはありません。
このため、デジタル・エンタテインメントビジネスは、しばらく完全なる「凪」状態が
続きそうなのです。
NBonline
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20070627/128514/ http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20070627/128514/?P=2 続き
>>2
ナギッ→ナギッ→フンッ!→ハァッ!→セッカッコー!→ハァァー!→キュピーン→テーレッテー→Fatal ko→セメテイタミヲシラズヤスラカニシヌガイイ・・・