【コラム】ユーザークリエイトコンテンツ「Gundam Mod 3.0」と同人誌で見る著作権のグレーゾーン
1 :
あやめφ ★:2007/04/13(金) 23:24:14 ID:???
昨年のクリスマスに、人気アニメ「ガンダム」のパソコン向け新作ゲームがリリース
されたのをご存じだろうか。モビルスーツや艦船を生産して、全体のユニットに命令を
出して対戦するリアルタイムストラテジーと呼ばれるジャンルのゲームだ。完成度が高く
グラフィックスも優れているが、知らなくてもご心配なく。それが当然なのだ。
このゲームのタイトル名は「Gundam Mod 3.0」。時代は、初代ガンダムをベースにしていて、
コンピューター相手に宇宙空間での艦隊戦が楽しめる。圧巻は、100機あまりのモビルスーツと
艦船が激突する艦隊戦で、アニメや映画にも劣らないすさまじい迫力だ。コンピューターが
自動で動かす敵もかなり手強く、1回の戦闘は長引けば2〜3時間にも及ぶ。
実はこのゲームは、「ユーザークリエイトコンテンツ」として中国語圏でリリースされたものだ。
インターネットで無料で公開されている。英語でも紹介されているが、ガンダムは英語圏で
それほど人気が高いコンテンツではないため、話題になっていない。日本では、その存在も
知られていないに等しい。
1990年代末から、北米のパソコン用ゲーム業界では、開発会社が社内で使用していた
タイトル開発環境を丸ごとユーザーに提供してしまう傾向が強まった。ゲームをパソコンに
インストールする際に、開発環境まで一緒にインストールできてしまう。もしくは、
開発会社がインターネットを通じて開発ツールや文書を公開する。
こうしたパソコン用ツールを使って作成されるデータやゲームのことを「Mod(モッド)」
と呼ぶ。「Modify(修正する、変更する)」の略で、ユーザークリエイトコンテンツの
原型である。ユーザーがいじることができるデータのレベルには、完全なオリジナルゲームを
開発できるものから、単にゲーム内のオリジナル地図を作成できる程度までと幅があるが、
北米のパソコン用のゲームでは、Mod環境を提供することが一般的な戦略として定着しており、
まったく提供されていないゲームの方が今や珍しい。
IT PLUS
http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=MMITew000013042007 http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=MMITew000013042007&cp=2 一部のみ抜粋
>>2-3 全文はソースにて
2 :
あやめφ ★:2007/04/13(金) 23:24:24 ID:???
「Gundam Mod 3.0」の話に戻ると、経緯は少々ややこしい。このゲームは、2003年に
Relic Entertainmentというカナダのバンクーバーにある開発会社が作った「Homeworld 2」
というタイトル用に作成されたModである。オリジナルの「Homeworld 2」はSFをテーマにした
宇宙艦隊戦もののリアルタイム戦略ゲームで、ゲームのリリース後、開発環境が
インターネットを通じて公開された。
それを利用して開発されたのが、このガンダムのModなのである。「Homeworld 2」を
所有しているユーザーであれば、ダウンロードして無料で遊ぶことができる。
香港在住と思われる2人で開発されたこのModは、ガンダム用のグラフィックデータを
自分たちで作って、オリジナルのデータをすべて書き換えた。元々のベースとなっている
ゲームのシステムの完成度が高いこともあって、それほど複雑なプログラミングをして
いるわけではないが、完全に別なゲームとして発展している。
さて、誰もが著作権はどうなっているのかと素朴に疑問に思うであろう。率直にいうと、
わからないとしか言いようがない。
サイバー法の権威として知られるスタンフォード大のローレンス・レッシグ教授の考え方に
よると、現在のインターネットでは著作権の概念が著作権者によって果てしなく拡大解釈
される方向に進んでいる。今ほど、著作権者の立場が強くなった時代は歴史上存在しないという。
3 :
あやめφ ★:2007/04/13(金) 23:24:30 ID:???
ただ、Modと類似の問題を日本は別の分野ですでに経験している。コミックの「同人誌」である。
著作権的には明らかにグレーであり、過去に著作権者と同人誌作家とが対立をしてきた
歴史を持っているが、現在では出版社などから、グレーであることを前提としながらも
暗黙の了解とされている部分もある。同人誌コミュニティーで人気を得られているかどうかが
口コミのヒットを引き起こすバロメーターとなっている部分もあるため、出版業界も安易に
排除するのは難しい。むしろ、マーケティングにとっては重要な要素になっている。
日本の漫画産業が世界的に強い一つの要因として、この強力な同人誌市場の存在が
挙げられるだろう。同じようにここ数年、北米のゲーム産業が強くなっていった過程で、
Modコミュニティーの果たした役割は大きい。
最近では、「Wii」向けの「エレビッツ」(コナミ)に非常に完成度の高いマップ作成用
エディターが付属しているというケースも現れ、日本企業もこの戦略を取り込みつつある。
しかし、日本にユーザークリエイトコンテンツのカルチャーが本格的に上陸してくるのは
これからだ。より自由度の高いMod環境が提供されるようになると、必ず著作権が
クリティカルな問題になってくる。タイトルを手に入れられると思えてしまうからだ。
北米企業は、Modコミュニティーをうまく利用することで有能な開発人材を確保したり、
単独の企業だけではリーチできない新規商品の開発につなげたりできることを経験的に
理解している。日本のゲーム会社でも、そういう利用方法があってもよいのではないかと思い、
あえて取り上げた。悲しい結末は、私の記事がきっかけで、このタイトルの存在自体が
潰されてしまうことではあるのだが。
4 :
なまえないよぉ〜:2007/04/13(金) 23:40:52 ID:+zXxmbq3
>>2 >さて、誰もが著作権はどうなっているのかと素朴に疑問に思うであろう。率直にいうと、
>わからないとしか言いようがない。
どうみても真っ黒じゃん
>>3 >日本の漫画産業が世界的に強い一つの要因として、この強力な同人誌市場の存在が
>挙げられるだろう。同じようにここ数年、北米のゲーム産業が強くなっていった過程で、
>Modコミュニティーの果たした役割は大きい。
同人誌市場が拡大したのはこの10〜15年だが、マンガはそれ以前から強かったじゃん。
>最近では、「Wii」向けの「エレビッツ」(コナミ)に非常に完成度の高いマップ作成用
>エディターが付属しているというケースも現れ、日本企業もこの戦略を取り込みつつある。
FCのロードランナーにもマップエディタくらいあったがな。
北米のゲームメーカーが強くなったのは、人気ジャンルのFPSに注力したからで、
modの普及はその副産物。因果関係が逆。
むしろ、ユーザークリエイトコンテンツという点からはメガデモの貢献の方が大きいんじゃね。
5 :
なまえないよぉ〜:2007/04/13(金) 23:43:53 ID:BB5bfeft
同人誌だって「流通してるそのままをコピー」したようなものは存在しない
海賊版じゃないんだから(そのままの図案を使ってグッズを作ってる奴が真っ黒なのは当たり前)
単なる海賊版とはそこを明確にしなければならないだろう
ユーザクリエイトコンテンツもどこかで使われてた画像をそのまま貼り付けたり
許可されていないモデリングデータをそのまま使ったりすればそれは「海賊版」扱いされても不思議はないが
どれだけ似ていても写真と似顔絵は区別されるべき
さらに言えば似顔絵を使って人権侵害をしてるようならばそれはまた別問題
6 :
なまえないよぉ〜:2007/04/13(金) 23:53:54 ID:DQhpId5l
グレーっていうか真っ黒
7 :
なまえないよぉ〜:2007/04/13(金) 23:55:24 ID:aZttoimV
>>4 >同人誌市場が拡大したのはこの10〜15年だが、マンガはそれ以前から強かったじゃん。
それはそうだけど、「一つの要因」としてやっぱ無視できないものではあると思う。
同人出身の漫画家も多いしね。
パトレイバーのゆうきまさみとか超人ロックの聖悠樹とかも同人関係出身じゃなかったっけ?
8 :
なまえないよぉ〜:2007/04/13(金) 23:55:32 ID:kKbsb8z4
9 :
なまえないよぉ〜:2007/04/14(土) 11:23:44 ID:TdHwueLB
>>4 >同人誌市場が拡大したのはこの10〜15年だが、
同人誌の文化や需要は明治時代からあります。
10 :
なまえないよぉ〜:2007/04/14(土) 11:42:42 ID:ZQbMvOMI BE:1196856498-2BP(555)
万葉集とかも立派な同人誌では
>>9 >同人誌の文化や需要は明治時代からあります。
同人誌はあったけど、同人誌「市場」が拡大したのは最近っしょ
とらとかの専門店が扱う前は即売会か直販しか入手方法が無かったわけで
同人誌の話などどうでもいい、日本にMod文化を語れる人間はいるのか!
13 :
なまえないよぉ〜:2007/04/14(土) 19:41:39 ID:GbEE2+S5
>>12 日本では金出してまでパソコンでゲームするのがまだ少数派だし
パッケージが売れて無い以上Modも盛り上がらないわね
>>10 現代で言ういわゆる「同人誌」と
コミックマーケット発生以前における同人誌は
意味あいがかなり違う
15 :
なまえないよぉ〜:2007/04/14(土) 20:13:52 ID:YohZSpSm
>>12 エロゲなら似たようなことやってるよ。
ノベルゲーの開発ツールを無料提供しているメーカーは多少ある。
それどころかエロゲメーカー自体が、
一般公開されてるフリーのツールで製作していることもかなりある
16 :
なまえないよぉ〜: