AIR-EDGEで定額モバイル 98

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313いつでもどこでも名無しさん
◆携帯でリポート
東京大学文学部で心理学を学ぶ中国生まれの欒溯(らんそ、21)は「1000文字程度のリポートなら携帯メールで
提出します」とこともなげに言う。「画面が小さいけど、書く場所と時間を選ばないから」。
奈良先端科学技術大学院大学教授の砂原秀樹(46)は「講師を務める女子大では携帯でリポートを出す学生が1割はいるだろう」と言う。

ケータイ族は友達との交流から買い物まで、あらゆる生活の場面で携帯を使う。ディー・エヌ・エーの携帯交流サイト
「モバゲータウン」は開設から1年で会員が400万人に達した。
半数以上が10代で、友人や同じ趣味の人とメッセージを交換して楽しむ。楽天の「仮想市場」では
携帯を使った買い物の金額が倍増近いペースで増え続ける。

そもそもインターネットはパソコンで使う「パソコン族」が主流。利用の場が職場から家庭に広がり、爆発的に仲間を増やした。
対して常に持ち歩け、買ったらすぐネットにつながる携帯は若者や主婦の利用者が多い。
従来も携帯メール使いこなす「親指族」はいたが、パソコンと併用する人が多かった。
最近は技術革新も追い風になり、携帯だけでネットの海を泳ぎ回る純血ケータイ族が目立つ。

二つの族は同じネット文明の下で暮らしていても思想や行動様式が異なる。時にはあつれきも生じる。
国内最大の競売サイトのヤフーでは、パソコン族の出品者がケータイ族の入札者の礼儀のなさを憤る。
落札直後に丁寧なお礼のメールを送っても、返事は「はい、分かりました」 とそっけない。 

        日経新聞07.04.17朝刊一面『ネットと文明』より