「SMAPは踊れないじゃない」
先週の「週刊文春」に掲載されたジャニーズ事務所・メリー喜多川副社長の独占告白。
衝撃的な話が続いたなか、ちょっと気になったのがこの言葉。
“嵐”との共演がない理由として、他の子と比べたらSMAPは「踊れない」という意味だが、副社長、じかの言葉だけに重みがある。
「所属タレントを稽古場ならともかく、公の場でここまで言う幹部はあまり聞かない。
ある意味、これがメリーさんの凄さだとは思います」と業界関係者はいう。
ジャニーズ事務所は歌って踊れるグループの育成を主目的としてきた。
その意味ではSMAPは落ちこぼれだったかもしれない。デビューした90年代は「アイドル氷河期」といわれ、アイドルが出る番組は減っていた。
そこで初のレギュラー番組に起用されたSMAPは、アイドルとしては異例のコントなどをして人気を博し、知名度を上げた。
メンバーも自覚したかのようにその後はバラエティーや司会、役者に重心を移して活動。
今日のトップアイドルとしての地位を築いた。
「アイドル界のレジェンド」と称される山口百恵さんも、もともとは「企画モノとして獲得した」と
“ホリプロ”の創設者の堀威夫氏(現ファウンダー)から聞いたことがある。
「当時、うちには石川さゆりと森昌子がいて、百恵を合わせて“ホリプロ3人娘”として売る予定だったが、ソロで大ヒットした」と語っていた。
どこに別な才能があり、いかにチャンスをものにするかを如実に物語っている。
プロ野球でも投手で入団したが、打者として成功するのと似ている。
「卒業」という形をとっているAKB48は企画モノの典型だろう。きっかけはアイドルでも、最終的に進む道は個々の考え方と行動に委ねられる。
ジャニーズの後継者問題にまで踏み込んだ副社長の告白。所属タレントはどう読んだのだろうか――。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/156759/1 2015年1月29日