京都府が亀岡市に建設する球技専用スタジアムは、すべての観客席を屋根で覆い、
最前列の席はフィールドと同じ高さの「ゼロタッチ」になることが2日までに分かった。
シートの幅も西京極陸上競技場(京都市右京区)より6センチほど広げ、
背もたれやドリンクホルダーがある席も設ける予定。
本年度中にまとめる基本設計の内容から判明した。
府は「ドームを除いて観客席を100パーセント屋根で覆うスタジアムは日本に少なく、
映画館並みの快適な観戦環境を確保したい」としている。
JR亀岡駅北側に建設する約2万5千人収容のスタジアムは南北に長く、メーンスタンドは西側に設置。
芝の育成には日照と風通しが必要なことからドームではなく、芝生のフィールド部分(縦125メートル、横85メートル)は屋根で覆わない形を採用した。
最前列の席は全周囲、ゼロタッチにする方針で、選手のプレーをより間近で臨場感を持って見ることができるという。
試合開催日以外にもにぎわいをつくる施設として、建設地周辺に生息する国の天然記念物・アユモドキの展示や
クラブショップ、レストラン、クライミングウオール、スポーツジム、子どもが遊べるキッズランドなどの併設も予定している。
基本設計を終えた後、実施設計を経て着工し、2017年度の完成を目指している。
現在、サッカーJリーグ2部の京都サンガFCがホームスタジアムとする西京極陸上競技場は、メーンスタンドの一部にしか屋根がなく、
降雨の観戦環境が悪い。陸上のトラックがあるため観客席とフィールドの距離が遠く、臨場感に欠けるとの指摘も多い。
府スポーツ振興課は「京都サンガやJリーグだけでなく、ラグビーやアメリカンフットボールなど関係競技団体からも意見を聞き、
必要な機能を入れ込みたい」としている。
2015年01月03日 10時10分
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