八百長疑惑でスペイン検察当局に告発された日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)が27日、東京都文京区のJFAハウスで釈明会見を行った。
会見は約40分に及び、逆ギレ気味に潔白を主張したが、肝心の“疑惑の金”に関する説明はなく、無実の根拠は一切なし。
辞任の意向がないことを強調し、騒動の渦中にいることに対する謝罪もなかった。
顔を紅潮させ、アギーレ監督が一気にまくし立てた。報道陣から「身を引く気持ちはないか?」との質問を受けると「この問題に関わっている選手は今も毎週末、試合に出ている。
サラゴサ幹部もレフェリーも、今まで通り仕事を続けている。なぜ私だけ同じように仕事を続けられないのか」と他の告発対象者の例を挙げて猛反発。
逆ギレ気味に辞任する意向がないことを強調した。
通常は登壇席の後方に並ぶスポンサーボードは撤去され、ペットボトルのラベルもはがされるなど異様な空間で行われた会見。
そんな状況でも一貫して潔白を主張した。11年5月21日のサラゴサ―レバンテ戦の八百長疑惑の渦中にいるが「プロサッカーに関わって39年。
汚点は全くない。信じてください。試合に勝つための一番の方法は努力。
私は誰にも何もプレゼントされていないし望んでいない」と断言。
疑惑の試合については「非常に密度の高い試合で相手GKが素晴らしいセーブを見せた。こちらの2得点はGKが止められない素晴らしいゴール。
両チームとも勝つために全力を尽くした」と驚くほど詳細に振り返った。
一方で、無実の根拠は示せなかった。スペインでは、当時サラゴサのイグレシアス会長から試合前にアギーレ監督に8万5000ユーロ(当時約978万円)、
選手10人に計88万ユーロ(約1億125万円)が支払われたと報じられた。
この日は現金の流れに関する質問を3度受けたが「弁護士の勧めで裁判のみで話すように言われている。
それは司法当局にお答えしたい。ご理解していただきたい」と繰り返すだけ。
弁護士との打ち合わせ通りの答えに終始し、最後まで真相は語られなかった。
グレー状態のまま、29日からは来年1月のアジア杯に向けた合宿が始まる。
指揮官は「この問題によって監督の仕事に影響することはない。100%保証します」と約束した。
日本サッカーファンを不安に陥れているが、41分に及んだ会見中に謝罪の言葉は一切なく「大層な問題と思っていなかった。
スペインでもメキシコでもスキャンダルになっていないのに、日本ではスキャンダルになっている」とまで言った。
何の解決もみないまま、14年シーズンが終えようとしている。
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2014/12/28/kiji/K20141228009532910.html 2014年12月28日 05:30
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2014/12/28/gazo/G20141228009533960.html 手を広げ潔白を主張するアギーレ監督