2014年も残すところあとわずかとなった。今年を振り返れば、サッカー界にとって最も大きなイベント、ブラジル・ワールドカップがあったね。
ここで改めて触れるまでもないけど、グループリーグでコートジボワール、ギリシャ、コロンビアと対戦した日本は、
1分け2敗の成績でグループ最下位という散々な結果に終わった。ほんの半年前のことだけど、今となっては遠い昔のように思えてならないよ。
ザックジャパンの集大成となったワールドカップは、ひと言で言えば「裏切られた」という感じかな。黙っていればよかったものを、
なんの根拠があったのか知らないけど、「優勝」という言葉が聞こえてきて、口先だけのビッグマウスが多かった。
帰国するにしても全員が揃っていないというひどい有様。全体的に見て、チームとしても、組織としても、ワールドカップを戦うための準備ができていなかったように思うよ。
ただ興行的には、実態のないものを4年間、売りさばいて、広告業界やメディアも含め、様々な分野で豊作だったんじゃないのかな。
それに惑わされたサポーターは本当にがっかりしただろうけどね。要するに、日本のサッカーは低迷しているんだ。
提供すべきニュースがなく、ハリボテの商品で話題を集めようとする。消費者が飛びつけばなんでもいいとばかりに、ニュースを作り上げて興味をあおる。
これはもう、貧しさ以外のなにものでもないよ。しっかりと結果を出した――例えばテニスの錦織とか――うえでのフィーバーなら分かるけど、
サッカー界は、ないものをあるように見せていただけ。興行と報道がまるで手を組んでいたかのようで、残念でならないね。
だからといって、ブラジルでの惨敗が日本のサッカー界にダメージを与えたかと言えば、それも違うような気がする。
なぜなら、何度も言っているように、興行が先行している社会だから、むしろ大成功なんだ。いい商売だったと思うよ。
スポンサーはついているし、親善試合はお客さんが入って、放映権も売れている。
ワールドカップも早期敗退したおかげで、使うべきお金も支払わなくて済んだはず。それでオーケーなんだろうね。
誰も責任を取らなくたっていい。技術委員長がそのまま専務理事を続けられるんだから。
強くならなければいけない――。もし、そういう信念があれば、責任問題に発展したり、重要なポストに就く人が自らその職を離れたりするはずだけど、
そうした動きはなにもなかったよね。ただ結果を報告するだけ。どこまで本気で日本サッカーを強くしたいと思っているのか。
その覚悟はどれほどのものなのか。まったく疑わしいものだよ。
ワールドカップの悪い流れを引きずるかのように、その後は下のカテゴリーも世界行きを逃したし、U-21もアジア大会でベスト8止まり。
日本代表はまさに『全敗』だよ。良いところなんてなにもなかった。
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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141226-00010002-sdigestw-socc&p=1