2014年11月9日 8時45分
東スポWeb
韓国・仁川アジア大会(9月)で韓国メディアのカメラを盗んだとして略式起訴され、日本選手団
から追放された競泳元日本代表冨田尚弥(25)が6日に開いた弁明会見が波紋を呼んでいる。冨田
の「盗んでいない」との冤罪主張に対し、捜査に当たった韓国警察は真っ向から反論。だが、日韓合
同捜査の経験がある元刑事は、日本の警察とまったく異なる韓国の荒っぽい捜査手法を指摘した。
本紙昨報通り、冨田は9月25日、競泳会場の報道陣エリアにあったカメラ本体を盗んだとして、
26日に仁川南部署に任意同行されて容疑を認め、すでに被害者と示談成立済み。同署の事情聴取で
「否認すると帰国できない」と言われて認めてしまったと釈明した。会見では淡々と「僕は盗んでい
ません」と訴えた。
犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は警察庁刑事局に所属していた14年前、ある事件で日本から韓
国に逃亡した容疑者を追い、現地警察と合同捜査した経験を持つ。韓国警察の印象は日本より荒っぽ
い捜査だった。
「容疑者の居場所が分かると、韓国警察は『明日、朝イチで捕まえに行く!』と言う。私が『もう少
し内偵しよう。日本では任意で呼ぶ場合でも、否認されても大丈夫なくらい捜査を尽くしておく』と
言っても、『日本の捜査は時間がかかるね。悪いやつのためにそんなに苦労することはないよ』だった」
韓国では疑わしき相手は証拠が完全に揃わなくても身柄を取るのが基本だという。取り調べのテー
ブルにさえ着かせれば、勢いでなんとでもなるという考えのようだ。
これらを踏まえたうえで、小川氏は冨田の事件について「警察の取り調べで通訳を通して、具体的
になんと言われたのかが問題だ」と指摘する。
「『人の物を盗んだことに間違いないか?』と聞くのと『自分のカバンに人の物が入っていたのは間
違いないか?』と聞かれたのでは、まったく意味が違う」。ただ、後者の問いにYESと供述し、そ
れが言葉の問題から警察に「窃盗の自白」と捉えられる可能性は否定できない。
ほかにも、防犯カメラが捉えたという映像そのものや、警察とのやりとりにも疑問が残るとみている。
「カメラの性能も、カメラの解析技術も韓国は日本に劣る。盗んでいるところが写っているか、不確
か。取り調べに同席したJOCの人も警察から『冨田が盗んだ。本人の姿も写っているよ』と言われ
たら、信用してしまうと思う」(小川氏)
http://news.livedoor.com/article/detail/9447694/