【W杯】1トップ不発の大久保「自分たちの…って何?」
前半、クロスにオーバーヘッドを放つ大久保(手前右)
◆ブラジルW杯第13日 ▽1次リーグC組 日本1―4コロンビア(24日、パンタナル・アリーナ)
ピッチにしゃがみ込み、大久保はしばらく立てなかった。念願の1トップで先発したが、サプライズは起こせず、
南ア大会に続いて無得点。「個人としてはやれたと思うし、楽しかった」。そう言いながら「1、2戦よりも
みんな気持ちが出て良かったが、もっと早く出していれば」と悔しがった。
約2年3か月ぶり、直前に代表入りしたからこそ感じた問題を口にした。チームは攻撃的な「自分たちの
サッカー」にこだわったが、劣勢に陥ると何もできなかった。「自分たちのサッカーは何なのか?と逆に知りたい。
これというのがあるのか。外から見ていた時も思ったが、ポゼッションで勝ったのは4年間でも少なかった」。
俊敏な日本人に合うオプションとして、ショートカウンターを磨く大切さも説いた。
原因は分かっている。選手同士の距離が遠く、パスコースが少ない。決定機につながる縦パスも少なかった。
「勇気の部分。みんな若いですからね。でも、すごくもったいない」。大舞台で萎縮してしまった精神面への課題を説いた。
コートジボワール戦後、ザッケローニ監督と1対1で話し合った。「選手同士の距離をもっと近くした方が
いい」。練習試合などで感じた思いをぶつけた。「選手は何だかすっきり臨めていなかった。監督のやり方が
間違っているとは思わないが、考えを伝えたかった」。それでも悪い流れは断ち切れなかった。
4年後のロシアW杯は36歳。「そこを目標にやりたい。またラスト1か月で選ばれることもあるしね」。
いつもの強気な姿勢でピッチを後にした。(斎藤 成俊)
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