ハマのメッシ・斎藤が味わった「ドン底の日々」 あの後輩がいたから…
6月開幕のW杯ブラジル大会で、日本代表に選出されたFW斎藤学(24=横浜)。
12年にロンドン五輪に出場し、今回はW杯切符をつかんだで、順調に見えるサッカー人生の
陰には、ある挫折と“ライバル”の存在があった。
ドリブルを武器にのし上がり“ハマのメッシ”の異名を取る斎藤は、24歳にして
W杯初出場を決めた。順調とも思えるサッカー人生だが挫折も経験した。
横浜ユースからトップに昇格して2年目の10年7月。
後輩にあたる小野裕二(21=Sリエージュ)が高校生ながら2種登録されトップに合流した。
後輩に押し出されるように紅白戦のサブ組でも出番が減り出場してもサイドバックで起用される
などドン底の日々を過ごした。
「下からの“はい上がり”にあったのは初めてだった。裕二は凄くいい選手だし、うまかった。
でもそれを認めちゃう自分も嫌だった。きつかったですね」。後輩からの強烈な刺激を受けた
斎藤は2年後にロンドン五輪が控えていたこともあり、出場機会を求めて11年、J2愛媛FCに
期限付き移籍した。
決断は間違いではなかった。「マリノスでは自分が試合に出たいとか、点を取りたい
ということばかり考えていた。でも愛媛ではチームを背負うというか責任感を持つようになった」
という。独り善がりの考え方、プレーを変えた。意図的に筋トレも行い体重を4キロ増やして
パワーアップもした。結果は自然と伴った。11年はJ2ながら36試合14得点と
結果を出した。翌12年には横浜に復帰し、定位置をつかんだ。そして、ロンドン五輪に出場。
「あの時があったから今がある」と振り返る。ライバルの出現によってもたらされた転機が
W杯の舞台へ斎藤を押し上げた。
◆斎藤 学(さいとう・まなぶ)1990年(平2)4月4日、神奈川県川崎市生まれの24歳。
横浜ユースから09年にトップ昇格。11年にJ2愛媛FCに期限付き移籍し、12年に復帰。
12年ロンドン五輪代表。1メートル69、68キロ。利き足は右。
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2014/05/15/kiji/K20140515008164480.html 軽やかな動きでトラップする斎藤
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