【サッカー/コラム】J3発足で私が恐れていること−武田修宏の直言!!

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1ママのφ ★
Jリーグが来期から、3部リーグとなるJ3を発足させる。現在40チームあるJリーグの中でも、
J2は経営面で危機的な状況にあるクラブが多い。先日もJ2福岡が資金不足に陥っていることが
クローズアップされたばかり。さらにチームを増やせば、一体どうなってしまうのか。

これまでJ1やJ2につぎこまれていた"資金"の一部がJ3に流れることは間違いないだろう。
テレビ放映やスポンサーも競合し、観客動員は各リーグや各クラブで分散。全体的に
伸び悩むはず。収入面で多くを期待出来ないJ3がサッカー界の足を引っ張ってしまうだろう。

今以上にクラブの収入が減れば、選手年俸の削減は避けられない。現在もJ2レベルでは
アルバイトで生計を立てているプロがいたり、妻子がありながら月給7万円しかもらえない
選手もいる。これ以上、待遇が下がるようではプロを夢見ることも選手たちは諦めるしかない。
もはやJリーグの衰退は必至と言える。

世界の強豪国は例外なく、自国リーグのレベルが高い。名選手が育つ好環境にもある。
J3発足が日本サッカー界の地盤沈下になりかねないと考えるし、将来どうなってしまうのかと
危惧している。

(元日本代表FW)

東京スポーツ 2013年10月30日A版7面(発売10月29日)
http://www.tokyo-sports.co.jp/