韓国では今も「世界がK-POPに魅了されている」と大騒ぎしているが、ブームは
すでに去った。もともとJ-POPの真似をして一世を風靡したK-POPの春が終焉し
たのだと、ジャーナリストの青木英一氏は語る。
K-POPブームの低迷は数字に表われている。
2012年、日本でデビューしたK-POPタレントは、本国でも人気がある女性シ
ンガー・IU(アイユー)、男性アイドルグループ2AM(ツーエーエム)など9組。前
年の15組から大きく減った。そして何より新規デビュー組の売り上げ成績は一
向に振るわない。中略
しかし昨年は、シングル3曲(5位・9位・10位)とアルバム1枚(9位)がランク入り
しただけ。上位にも食い込めておらず、日本進出の勢いは急速に落ちている。
韓国の芸能プロ幹部はこう分析する。
「本国で非常に人気のあるIUはバラードが持ち味。それでも彼女が日本で目立
たないのは、歌唱力に優れた日本人歌手がすでにたくさんいるから。日本のメ
ディアがあえて韓国人歌手に食指を伸ばす理由はないのです。
ダンスグループにしても、その実力にはバラつきがある。日本のファンは『東
方神起』や『BIGBANG』などレベルの高いパフォーマンスに目が慣れてしまった。
もう“韓流”というだけで売れる時代ではなくなったのです」
キー局の歌番組関係者はこう言う。
「K-POPアイドルでは視聴率が取れなくなってきた。むしろきゃりーぱみゅ
ぱみゅなどのほうが数字につながる」
K-POPの定番でもある男性ユニット、女性ユニットによる歌とダンスのパフ
ォーマンスは、日本に昔からあるスタイルであり、韓流の目新しさがなくなれ
ば、所詮は二番煎じに見えてしまう。
●青木英一(あおき えいいち)1972年東京都生まれ。大学を卒業後、国際
情報誌の記者を経て独立。朝鮮半島問題、経済事件などをフォローしている。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130620-00000000-pseven-kr