ゴーンの懐刀が挑む、マリノス改革の全貌
嘉悦が正式に社長に就任して以来、マリノスは2010年に8位、2011年に5位、
2012年に4位と着実に順位を上げている。そして今季は開幕のスタートに成功
して、12節時点で2位につけて優勝争いに絡んでいる。
日産自動車時代にプロジェクトリーダーとしてビジネス界で活躍した嘉悦
だが、サッカーの分野では門外漢だ。ノウハウは一切ない。いったいどう
やってサッカークラブの強化という未知の領域に挑んだのだろうか?
ビジネスもサッカーもやるべきことは同じ
僕もマリノスの社長に就任するまでは、チーム作りというのは、ビジネスの
世界とは異なるものだと思い込んでいました。けれど、それは間違いでした。
結論から言えば、ビジネスもサッカーも、やるべきことは同じなんです。
また図を使って説明したいと思います。
まず縦軸にチームの成績を取ります。上が1位で、下が18位ですね。次に
横軸にチームスタイルを取ります。戦術と言い換えてもいいでしょう。左に
行くほど、スタイルが定まってない状態で、右に行くほど、スタイルが定まって
いる状態です。
いちばんいいのは、順位もよくて、スタイルもはっきりしている状態。図で言え
ば右上((1))の領域ですね。最悪なのは、順位も悪くてスタイルもメチャクチャ
な状態。左下((4))の領域です。これまで僕は現実的に考えて、チームスタイル
は我慢して、まずは目先の成績から上げないといけないと考えていました。
しかし、就任からいろいろな経験をさせてもらった結果、やっと気がついたん
です。「チームスタイルがあいまいだと、選手の替えも効かない。補強する選手
もそこに当てはめることができない」と。たとえ順位が悪くても、まず手をつける
べきはスタイルだと思いました。図で言えば、左下の領域((4))からスタートして、
我慢しながら少しずつ右((2))に移動し、そこから急上昇して右上の領域((1))に
到達するというルートです。
成績を恐れず、スタイルを確立したことが、今の好調につながっているわけですね。
以下リンク先へ
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20130523-00014050-toyo-nb&&p=1