日本サッカー協会が、来春開幕するJ3(J2の下部リーグ)にU―20(20歳以下)の選抜チームを参戦させる画期的なプランを
進めていることが20日、分かった。日本協会関係者によれば、U―20など若手世代の強化は日本サッカー界の急務で、
出場機会の増加と競技レベルの向上が最大の目的。J3は来春、10〜12クラブで開幕し、将来的にはクラブ数も拡大していく方針だ。
育成世代の強化に向け、日本協会とJリーグがタッグを組み、超ウルトラCのプランを練っている。
J1、J2に所属する選手を中心にU―20選抜チームを編成し、早ければ来春からJ3に参戦する可能性が浮上した。
J3は将来的にクラブ数を拡大し、東西で二分する計画もある。その際はU―20選抜チームも東西に分けて参戦させる方針という。
最大の狙いは育成世代の出場機会の増加とレベル向上。現在のJ1、J2では出場機会が十分に得られない20歳以下の選手も多い。
U―20W杯は07年大会を最後に3大会連続で出場を逃しており、育成世代の地盤沈下が深刻化している。
出場機会の少ない若手にJブランドを背負った真剣勝負の場を提供することで、問題解決に近づくことにもなる。
実現に向けた課題も多く、運営や経営は誰が行うのか、監督や本拠地はどうするのかなどについては今後も議論が必要だ。
一つのモデルになるのが、パートナーシップ協定を結ぶシンガポールだ。
03年からU―23で編成された「ヤングライオンズ」が国内リーグに参戦しているが、その大半がU―23同国代表に属し、
同国協会が運営している。強化面での成果は顕著で、成功例の一つと言える。
J3への参加が実現すれば育成世代の強化はもちろん、有望な若手編成チームの参戦によりJ3自体も活性化するはず。
日本協会とJリーグが手と手を取り合う画期的な構想。日本に前例のないスタイルとして注目されそうだ。
[ 2013年5月21日 06:00 ]
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2013/05/21/kiji/K20130521005846600.html