◇レディー・ガガ、韓流、童歌、加山雄三…
阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開催中の第85回記念センバツでは、グラウンドだけでなく、
アルプススタンドでも応援団の熱い戦いが繰り広げられている。
攻撃時に披露する応援曲は、ご当地ゆかりの曲や海外の最新ヒット曲など、さまざまな趣向を
凝らして選手の気持ちを高めている。一方で、歴代伝わる応援歌しか演奏しないという学校もあり、
各校の校風の違いが表れている。
1日の準々決勝第1試合で仙台育英(宮城)を降し、優勝した75年以来のベスト4入りを決めた
高知(高知)は米人気女性歌手、レディー・ガガさんの「ポーカーフェイス」などを演奏。
吹奏楽部顧問の吉良希英教諭(51)によると、インターネット上で、演奏の動画が取り上げられるなど
反応があり、「これまでの応援のイメージを変えたかった。アルプス席以外のお客さんも口ずさんでくれた」と
得意げだ。また、花咲徳栄(埼玉)は、世界的なヒットとなった韓国の人気男性歌手PSY(サイ)さんの
「江南スタイル」を演奏した。
「でんでらりゅうば でてくるばってん」。大会第4日の25日、初出場した創成館(長崎)のアルプススタンドでは、
長崎県ゆかりの童歌「でんでらりゅうば」の歌が響いた。車のCMにも使われた曲としても知られ、郷土を
代表する曲として選んだ。江口英治教頭(55)は「関西に住む長崎ゆかりの人からも、故郷を思い出すと
好評だった」。この試合、木下敦紀主将(3年)が適時打を放った時も、この童歌が流れていた。
いわき海星(福島)は、俳優・加山雄三さんのヒット曲「海 その愛」のサビ部分を演奏。授業の一環で
海洋実習があり、主力選手4人も昨秋、参加したことにあやかった。遠軽(北海道)は、佐藤貴之監督(41)の
前任地が北海道えりも町の学校だったため、歌手の森進一さんの「襟裳岬」など。安田学園(東京)は
隅田川近くにあり、「春のうららの隅田川」で始まる滝廉太郎の「花」を奏でた。
一方、伝統にこだわる学校も。早稲田実(東京)は「紺碧の空」など古くから伝わる応援歌だけを演奏した。
吹奏楽部は「応援歌に流行曲は似合わない」との姿勢を貫いている。
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