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>>1からの続きです)
母親は、高校時代になぎこを身ごもり、青森から東京に駆け落ちした。
幼すぎる夫婦の結婚は失敗に終わり、遠野の母親は、その後、
別の男たちとの生々しい性愛模様を、幼い遠野に見せつけるように生きていく。
小学高学年になった遠野が、実の母から再婚相手と一緒にお風呂に入るように
強要されるというのも衝撃的なエピソードだが、それ以上に驚くのが
母親がカレシの男性器の写真を見せるシーンなども書かれている。
この母親は再々婚してご健在だそう。遠野は、今は連絡を絶っているという。
そして、憎んでいるけれども、どんな男性よりも母親に愛されたいと願っていることが、
この本の端々から感じられ、遠野の不器用すぎる振る舞いはこの本からも痛々しいほどに
見て取れる。タレント本に興味がなくとも、愛がよくわからないという人には、
一読の価値アリな壮絶な内容だ。(了)