●目標に向かって悪戦苦闘していたら、隣の子をいじめているヒマなんかない
田原:なるほど。メンバーたちの話で、1つ聞いておきたい。いま、滋賀県大津市で中2の男の子が飛び降り自殺をした事件を
はじめ、いじめが大きな社会問題になっています。僕は驚いたんだけど、AKBには自殺をテーマにした歌があるんですね。
秋元:『軽蔑していた愛情』で、作ったのは2007年です。もちろん当時もいじめが大問題で、僕も娘を持つ父親として見過ご
せない思いがあった。2コーラス目に
いじめが“あった”とか“なかった”とか今更アンケートを取っても聞いて欲しかった心の声は風の中届かない
と書いたんです。ミュージック・ビデオも、いじめられた大島優子がビルの屋上に靴を並べて飛び降りるというショッキング
な映像です。
田原:そう。ネットでも話題になっている。
秋元:これを僕が作家として小説に書いたり、職業作詞家として曲に詞をつけてもうまく届かないんです。でも、AKBの子たち
を見ていたときに、AKBの中でのいじめってどういうことなんだろうと考えると、それは自然と歌詞になる。リアルなんですよ
、彼女たちの話を聞いていると。
田原:そこを聞きたい。ふぞろいでダメダメなチームで始めたAKBは、いじめみたいなことはないんですか?
秋元:うーん、今はないと思いますね。
田原:ってことは、前はあった?
秋元:いじめかどうか微妙な、いたずらというか嫌がらせというか、靴隠しみたいなことはあったかもしれません。まだAKBの
形が定まらない初めのころは、そこに本当に子どものような幼い女の子がいたわけだから。ところが、だんだん劇場が満員に
なっていくと、まったくなくなった。いじめという問題は複雑だから簡単に断言はできないけれども、みんなが同じ方向をむ
いて頑張っていたり、極端にいえば共通の敵がいたりすると、いじめは減っていくでしょう。例えば隣の中学と対立するなん
て状況では。
田原:外に敵がいれば。内ゲバをやっているどころじゃないからね。
秋元:夢でも、みんなで達成する目標でもいいんです。
(抜粋)(
>>2以降へ)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130307-00000030-zdn_mkt-ind