えっ!クラブハウスに使用料? サガンが不安
鳥栖市北部グラウンド(鳥栖市弥生が丘)に来月完成予定のサッカーJ1・サガン鳥栖待望のクラブハウスをめぐり、
チームに不安が広がっている。所有者の市がサガンの運営会社「サガン・ドリームス」に対し、“高額”の使用料を
提示し、交渉が難航しているためだ。26日、市陸上競技場(同市蔵上町)で練習中のチームへ恒例の果物の
差し入れに訪れた橋本康志市長に、尹晶煥(ユンジョンファン)監督が異例の要望をした。
「質問をしたいのですが」。チームへバナナ(4箱60キロ)が贈られ、和やかなムードに包まれた贈呈式の最後、
尹監督が橋本市長に声を上げた。「クラブハウスに使用料がかかるというのを小耳に挟みました。
話は事実でしょうか。選手たちが不安になります」。市長と一緒に記念写真に収まる選手たちからも
見直しを求める声が出た。
クラブハウスは軽量鉄骨2階建てで、延べ床面積約900平方メートル。トレーニング室や浴室、会議室などを備える。
事業費4億6900万円は市と県が負担した。J1・18チーム中で唯一、専用のクラブハウスと練習場を持ち合わせて
いなかったサガンには待望の施設だ。
関係者の話によると、市がサガンに提示した使用料は月約160万円という。昨季、J1・18チーム中
最少の運営予算で戦ったサガンにとって、年間2千万円近い負担は、主力選手2、3人分の人件費にも相当し、
「痛い出費」となる。
市は「応援したい気持ちはもちろんだが、市民の中にはサガンへの一方的な支援に反対する声もある。
その中で、ある程度の負担はご理解いただきたい」と話す。尹監督の直訴に、橋本市長は
「使用料は現在、交渉中です。皆さんには安心していただきたい」と答えた。
=2013/02/27付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/350179 サガン鳥栖のエンブレムも入り完成間近のクラブハウス
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/saga/20130227/201302270002_000.jpg