サッカーのスロバキアリーグ、MSKリマフスカ・ソバタ所属の日本人FW中村祐輝(25)は30日、自身のブログで「人種差別的なことを受けて生活できなくなり帰国しました」と綴り、チームを退団したことを明かした。
ブログによると、中村は9月にすでに帰国しており、サポーターから人種差別の標的にされ、中には彼らに加勢するチームメートがいたことも明かした。
「試合前、後にはサポーターから鬼の形相で自分の名前だけ叫ばれて、中指を立てられ…チームメイトは誰も助けてくれない。そこに加担するかのような選手もいました」と克明に記している。
さらに「チームに脅迫みたいなものが来てしまい責任を持てない」とクラブから説明があったことも語っている。
中村は国士舘大学卒業後にルーマニアのクラブでプレー。12年にチェコリーグ、ビクトリア・ジジュコフに移籍し、同8月からリマフスカ・ソバタにレンタル移籍していた。
日本選手に対する人種差別をめぐっては11年8月、当時ベルギーリーグ、リールス所属だった日本代表GK川島永嗣(29)=現スタンダール・リエージュ=が、
ゲルミナル・ベールショット戦で敵サポーターから福島での原発事故を連想させる「カワシマ、フクシマ!」の野次を浴び、川島自ら主審に抗議して試合を一時中断させる騒動があった。
サッカー界では人種差別問題がはびこっており、国際サッカー連盟のゼップ・ブラッター会長(76)は対策の一環として、差別行為があったチームの勝ち点を剥奪するなどの処分を検討している。
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