福島ユナイテッドFCと事業提携 復興願いJ1湘南 スポンサーや選手獲得で協力
サッカーのJリーグ一部(J1)へ昇格した湘南ベルマーレは、Jリーグに次ぐ
日本フットボールリーグ(JFL)に所属する福島ユナイテッドFC(ホームタウンは福島県全域)と
包括的な事業提携を締結した。(加藤木信夫)
湘南は提携を機に、福島第一原発事故の影響で、今も著しく活動を制限されている福島FC傘下の
ジュニアユース選手(主に中学生)の受け入れなど、被災地支援を兼ねたさまざまな活動に携わる。
眞壁潔社長は「われわれは(一九九九年の親会社撤退時に)サッカー界に救われた。
いま苦しんでいるクラブにサッカーで恩返しをしたい」と話している。
十七日の締結式には、湘南から眞壁社長が、福島FCからは鈴木勇人社長らが出席。
ホームタウンを飛び越えたスポンサー紹介、選手獲得、次代を担うジュニア選手の育成などについて
連携を密にしていくと確認した。
福島FCによると、福島市の本拠地競技場は除染作業で今も使用できない。放射線量の影響で、
ジュニア選手らの活動時間が制限される状況も各地で続いている。
鈴木社長は「外で思い切り遊ぶことができず、子どもたちが夢や希望を持ちづらい状況だ。
子の肥満傾向を指摘する報道もある」と現状を説明した上で、
「子どもたちに、J1クラブとつながっているんだという希望を与えることが、まずは大事ではないか」
と提携の意義を訴えた。
湘南は福島県を中心にした被災地支援として、これまでも物資搬送、現地での子ども向けサッカー教室
開催のほか、湘南地域へ招待した子どもたちに試合観戦や海での思い出づくりを楽しんでもらう
「キッズガード」と名付けた試みを複数回開催。
「少しでも復興の力になれるよう、こちらも継続的に活動する」(湘南担当者)と表明している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20130127/CK2013012702000098.html 事業提携式に臨んだ湘南ベルマーレの眞壁潔社長(左)と福島ユナイテッドFCの鈴木勇人社長=平塚市のホテルで
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20130127/images/PK2013012702100027_size0.jpg