韓国のテレビドラマ「IRISアイリス2」の秋田県内でのロケが24日夜、同県大仙市で始まった。
2009年、県内でロケが行われた前作が韓国で大ヒットし、韓国人観光客の来県が急増。
県と秋田市など8市町は今回、“アイリス効果”の再来を期待し、総額約8330万円の
県内ロケ支援金を用意した。一部で疑問の声もある費用対効果は、今春以降、はっきりしそうだ。
2月4日まで県内各地で撮影する予定だが、制作会社側はファンの殺到による
混乱を避けるため、具体的なロケ地や撮影日程は公表していない。
主演は前作のイ・ビョンホンさんとキム・テヒさんから、韓国のテレビドラマ時代劇「チュノ」で
人気を博したチャン・ヒョクさんとイ・ダへさんに代わった。
昨年11月から韓国などで撮影し、日本でのロケは秋田だけの予定だ。日本での放映は未定。
前作は09年3月に県内で撮影され、韓国での放送後、韓国人観光客が増加。
秋田―ソウル線の利用者は10年、過去最多の4万463人で、このうち韓国人が前年比約60%増
の2万3370人を占めた。
だが、東日本大震災での福島第一原発事故による風評被害などで、韓国人観光客は大きく減った。
こうしたなか、佐竹知事は11年秋の訪韓時、制作会社に続編の制作にあたり、再び県内での撮影
を求めるなど、県などが誘致を進めてきた。
県は昨年、19市町村などと「韓国ドラマ秋田サポート委員会」を組織。
先月、制作会社への制作協力費に充てる負担金などロケ支援費3824万円を予算化した。
秋田市など8市町も、同様の支援費を準備。湯沢市も近く予算化する方針だ。
前作で飲食店や横手城などでの撮影で協力した横手市は昨年5月、韓国の制作会社や旅行会社
を巡る県のPR活動に市職員を同行させ、横手をアピール。今回、ロケ支援費約1200万円を用意した。
今月17日には市観光連盟や横手署、市内の宿泊施設など28機関・団体で「韓国ドラマ横手サポート委員会」を結成。
一方、横手市の飲食業の男性(40)は「前回の主演は有名だったが、今回は名前を聞いても分からない。
前回ほどの経済効果を期待できるだろうか」と疑問を呈した。
全文
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20130126-OYT1T01138.htm