名古屋グランパスのDF田中マルクス闘莉王(31)が21日、チームの人気上昇へ一肌脱いだ。
愛知県豊橋市で行われた「豊橋まつり」にサプライズ登場。
イベント出演は極力控えている闘莉王だが、愛知県東部への進出を強化する
クラブとしてのミッションに全面協力し、「グランパスを応援して」と呼び掛けた。
20日に九州・佐賀で鳥栖相手に1ゴール1アシストを決めた活躍から一夜明け、
闘莉王は豊橋で笑顔を振りまいていた。祭りのフィナーレを飾る抽選会に登場すると、
「きのう勝ったからきょう来た。負けてたら来ませんでした」と打ち明け、会場の笑いを誘った。
イベントの出演者は当初、選手会長のMF小川だけの予定だった。
当日になって闘莉王とFW巻の飛び入りが決まったのには、特別な背景がある。
久米GMは「グランパスにとって豊橋はそれだけ大事な場所ということ」と説明した。
グランパスは昨季までホームタウンを「名古屋市」としていたが、
今季から「名古屋市、豊田市、みよし市を中心とする愛知県全県」に改定した。
2010年には豊橋にサッカースクールを開校しており、愛知県東部への浸透に力を入れている。
“グランパスの顔”闘莉王は、新規ファンを開拓する切り札なのだ。
闘莉王はサッカーに集中するため、イベントのオファーはほとんど断っている。
それでも、観客増加に知恵を絞るクラブ側の姿勢に、オフ返上で応えた。
「豊橋もそう。浜松もそう。このあたりはブラジル人が多い。そういう人たちにも見に来てほしいね」と語った。
予定外の闘莉王がステージ上に姿を現すと、来場者から大歓声が起こる。
闘莉王は「ジュビロ(磐田)じゃなく、グランパスを応援して」と、豊橋にもサポーターが多い
隣県の磐田を引きあいに出しつつ、観戦を呼び掛けた。
グラウンド外でも闘莉王の果たす役割は絶大だ。
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