高校野球全国大会の記録で、神奈川と高知が争っているものがある。それは都道府県別の通算勝率だ。
昨夏の選手権終了時点で神奈川が・620(184勝113敗1分け)で全国1位、高知が・615
(166勝104敗)で2位。東海大相模(神奈川)が全国制覇した昨春のセンバツで、高知は神奈川に
トップの座を明け渡したのだ。
その意味では第1試合で神奈川の横浜と戦った高知にとっては、高知県勢の「首位返り咲き」への
足がかりになるかもしれない直接対決だったが、完封負け。センバツは県勢3年連続の初戦敗退となり、
ライバルとの差は広がった。
甲子園の通算勝率など、一部のマニアしか知らないと思っていたが、そうではなかった。高知の島田監督は
「神奈川に抜かれ、地元では何とかしたいと話をしていました。県民の期待に応えられず、申し訳ない」と
無念の表情を浮かべた。
高知県勢は春夏合わせて12度の決勝進出(うち優勝は5度)を誇ったが、2000年以降は02年夏に
明徳義塾が優勝した以外は決勝進出はなく、過去5年は春夏計7勝10敗と振るわない。神奈川が00年から
昨年までで50勝25敗と成績を伸ばしたのとは対照的だ。
実はセンバツだけに限れば、高知は開幕前の時点で勝率・622(84勝51敗)で全国トップ。しかし、
もし横浜が今大会優勝すれば、それも・602(71勝47敗1分け)で3位につける神奈川に抜かれてしまう。
特待生制度などで勢力図が変化している昨今、低迷している四国全体で指導者が連携して強化を図る
構想があると聞く。「野球王国・高知」の復活なるか注目したい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120326-00000566-san-base