五輪キップをほぼ確実にした藤原新も、やはり実業団に所属しない“フリー”のランナーだ
http://www.zakzak.co.jp/sports/etc_sports/images/20120227/spo1202271242004-n1.jpg 男子マラソンは惨敗の予感−。ロンドン五輪男子代表選考会を兼ねた第6回「東京マラソン
2012」(夕刊フジなど後援・東京都庁前−東京ビッグサイト)が26日行われ、実業団などに
所属しない藤原新(あらた、30)=東京陸協=が2時間7分37秒で日本人トップの2位で
ゴールした。注目の公務員ランナー、川内優輝(24)=埼玉県庁=は3度も給水をミスして
14位と完敗。代表(男女各3人)は来月12日の日本陸上連盟理事会で決定するが、
このままではとてもメダルなど遠い存在だ。(夕刊フジ編集委員・久保武司)
しょせんは“井の中の蛙”といわれても仕方ない。五輪代表の『当確タイム』の目安は
2時間7分台。藤原は日本歴代7位のタイムでゴールし「本当は日本記録を狙っていた。
ただ、途中は1人だったので、合格のタイムかな」と振り返った。
この大会では川内ばかりに注目が集まっていたが、試合前日にはマラソンでは珍しい
“大舌戦”の応酬があった。
川内が「2時間7分台を出す。(藤原)新さんが目標タイムを明言されないので、
私が言います」と仕掛ければ、藤原は「(川内を)持ち上げるため」と反撃。さらに
藤原が「お互い引っ張ろう。後ろにつくのはダメ」と川内の戦法を牽制(けんせい)
すると、川内も「新さんは日本記録(2時間6分16秒)更新を狙っている」とやり返す。
レース前日も、藤原が“勝負メシ”に故郷長崎の名産「福砂屋のカステラ」を食べたと
いえば、川内はいつもの験担ぎで「カレーライス」で応戦した。
意外な盛り上がりでがぜん注目を集めたガチンコ対決だったが、25キロ過ぎで
あっけなくカタがついた。
「正直(川内が脱落して)さみしかった」という藤原も、実は自称“プータロー
ランナー”というフリーの身。JR東日本を経て、プロを宣言。健康機器販売会社と
契約したが、給料の未払いなどで昨年10月に契約解除になった。
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