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>>1からの続きです)
上映前のあいさつに立った藤波は「福島原発の事故からもうすぐ1年がたちます。
人類の歴史上に残るような大変なことなのに、日本は何事もなかったかのように
事故を小さく見せようとしています。基準もとてもゆるいです。事故周辺の農作物や魚を食べて
応援しようというキャンペーンをしています。(放射)線量の高い地域に、子どもたちも住んでいます。
日本で脱原発デモにも参加しましたが、おとなしい国民性のせいか全然人が集まりませんでした。
事故の被害者であり、加害者でもある日本、なぜいまだに脱原発できないんでしょうか?
『日本って、こんな国だったんだ』ととても残念な気持ちになりました」と心境を明かす。
劇中、被災地で涙を見せる藤波は、「この映画で実際に被災地に行き、
あたりまえのありがたさに気づかされました。あたりまえに暮らせる日常が、一番の宝物なんだと。
ドイツのみなさん、ヨーロッパのみなさん、今日本で線量の高い地域に住んでいる人々、
子どもたちを助けることに協力をお願いします」と当時を思い出すのか、
声を詰まらせながらも必死に訴えた。(取材・文:山口ゆかり/Yukari Yamaguchi)
映画『friends after 3.11【劇場版】』は3月10日より公開(了)