来たれ、新参者! 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(58)が14日、約2カ月の休暇を終えて成田着の航空機で再来日した。
日程的に欧州組を招集できない24日のキリンチャレンジ杯・アイスランド戦(長居)について、新戦力の大量招集を明言。昨季J2得点王のFW豊田陽平(26)=鳥栖=らをリストアップし、6月から始まる最終予選へザック・ジャパンがさらなる飛躍を目指す。
約2カ月ぶりに日本の地を踏んだザッケローニ監督は、成田空港で「チャオ!」と満面の笑みを浮かべると、勝負の年の始まりとなる24日のアイスランド戦へ大きな野望を口にした。
「国内組であまり呼ばれていない選手、初めての選手には大きなチャンスになる。ほとんどのメンバーが初めて集まる感じになるので、チームプレーより個の能力を見てみたい」
日程的に欧州クラブに所属する選手を招集できない同戦。指揮官はそれを絶好機ととらえ、大量に初招集選手を入れる考えを明かした。
2試合を残して突破を決めたW杯3次予選も、圧倒的格下のタジキスタン以外は1得点以下に終わった。そんな中、昨季J2で得点王(23得点)に輝き、鳥栖のJ1昇格を導いた豊田を候補の1人としてリストアップしていることが判明した。
石川・星稜高では、MF本田圭佑(25)=CSKAモスクワ=から1年先輩の“兄貴分”として慕われた存在。1メートル85の高さが武器で、同じくJ2得点王から代表に定着したFWハーフナーのように、指揮官好みの長身FWといえる。
他にも、W杯予選の予備登録メンバーに名を連ねるDF森重、DF角田らセンターバックの登用も考えられる。日本協会・原博実技術委員長は、「国内組で計算できる選手を持っておかないと、いざ集まった海外組の体調がよくない時に厳しくなる」。
この2日間でザック監督が最終判断。17日に23人前後のメンバーを発表する。
「未来に向けて大切で大変な1年。最終予選は非常に手ごわい相手が来る。勝ち点を稼ぎ、2013年にいい形でつなげることが大事」。勝負の最終予選へ、ザック・ジャパンが新参者を探し当て、さらに勢いを加速させる。
http://www.sanspo.com/smp/soccer/news/120215/scc1202150502004-s.htm