【サッカー/Jリーグ】全40チームの監督出揃う。計算外、若手抜擢…相次いだ監督交代、結果残せるか?
発足から20季目に突入するサッカーJリーグ。12日にはJ1鹿島がクラブOBで元ブラジル代表DFのジョルジーニョ監督(47)と正式契約を結んだと発表、全40クラブの指揮官が出そろった。
今オフは監督交代が例年以上に相次ぎ、昨季J1で戦った18クラブのうち、過半数の10クラブで新監督が誕生。紆余(うよ)曲折を経て指揮官が決まったケースもある。チームの顔となった指導者たち。節目のシーズンに新風を吹き込めるか−。(奥村信哉)
■計算外
2010、11年と2季連続の無冠に終わったG大阪はJリーグ最長となる同一チームを10年率いた西野朗氏との契約を打ち切った。
後任にはブラジル出身で元日本代表FW呂比須ワグナー氏の就任が予定されていたが、
日本協会の公認S級ライセンスに相当する指導者資格を保持していなかったため、急遽(きゅうきょ)呂比須氏が師事したこともあるジョゼカルロス・セホーン監督を招聘(しょうへい)。
呂比須氏はヘッドコーチに就任した。
J2降格を辛うじて免れた浦和は当初、前日本代表監督の岡田武史氏に白羽の矢を立てたが、中国スーパーリーグ、杭州緑城監督就任を受けて断念。さらにG大阪監督退任が決まった、さいたま市出身の西野氏に声をかけたが、意欲不足を理由に断られた。
「3度目の正直」でようやく決まったのが、昨季まで広島を率いたミハイロ・ペトロビッチ監督。広島で指導した日本代表DF槙野智章が期限付きで加入することも決まり、チーム再建を期待されている。
■若手抜擢
若手の監督起用も相次いだ。磐田は2度目の就任で3季指揮を執った柳下正明氏の後任として、39歳の森下仁志監督がコーチから昇格。広島も新潟のコーチだったクラブOBで43歳の元日本代表MF、森保一監督を起用した。
>>2以降につづく
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120112-00000578-san-socc
J1の日本人指揮官ではこのほか、川崎の相馬直樹監督(40)、新潟の黒崎久志監督(43)、仙台の手倉森誠監督(44)が40代。
厳しい経済情勢にあって年俸を低く抑える思惑もありそうだが、あるクラブの強化担当者は「そろそろ世代交代の時期にきているのではないか」と話す。
ただ、就任初年度から好結果を残すのは容易ではない。日本人監督に限れば、1年目での3大タイトル獲得は03年度にJ1優勝を遂げた横浜Mの岡田監督、天皇杯を制した磐田の柳下監督が最後。
昨季もJクラブを初めて率いた川崎の相馬監督がクラブワーストの8連敗を喫するなど苦しんだ。日本での指揮が初めてとなるジョルジーニョ監督らとともに若手指揮官の手腕が注目される。
■新監督就任が発表されたJクラブ
【J1】
G大阪〈3位〉 西野 朗(56)→セホーン(61)
横浜M〈5位〉 木村 和司(53)→樋口 靖洋(50)
鹿 島〈6位〉 オリベイラ(61)→ジョルジーニョ(47)
広 島〈7位〉 ペトロビッチ(54)→森保 一(43)
磐 田〈8位〉 柳下 正明(52)→森下 仁志(39)
C大阪〈12位〉 ク ル ピ(58)→ソアレス(45)
浦 和〈15位〉 堀 孝史(44)→ペトロビッチ(54)
FC東京〈J2・1位〉 大熊 清(47)→ポポビッチ(44)
【J2】
甲 府〈J1・16位〉 佐久間 悟(48)→城福 浩(50)
福 岡〈J1・17位〉 浅野 哲也(44)→前田 浩二(42)
山 形〈J1・18位〉 小林 伸二(51)→奥野 僚右(43)
徳 島〈4位〉 美濃部直彦(46)→小林 伸二(51)
千 葉〈6位〉 神戸 清雄(50)→木山 隆之(39)
湘 南〈14位〉 反町 康治(47)→●(=恵の心を日に) 貴裁(42)
鳥 取〈19位〉 松田 岳夫(50)→吉沢 英生(39)
岐 阜〈20位〉 木村 孝洋(54)→行徳 浩二(46)
町 田〈JFL3位〉 ポポビッチ(44)→アルディレス(59)
松 本〈JFL4位〉 加藤 善之(47)→反町 康治(47)
※〈〉内は昨季順位、()内は年齢