【サッカー/Jリーグ】浦和降格の危機。柏木陽介が分析するリーグ戦で勝てないワケ

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1継続φ ★
前節終了時点で15位浦和と14位大宮の対戦となった、J1第29節の「さいたまダービー」。試合開始を前に、すでに16位甲府がC大阪に勝利していたことで、
もしここで敗れれば降格圏内に一歩、あるいは半歩踏み入れるとあって、どちらにとっても絶対に落とせない一戦だった。

果たして、0対1で敗れたのはホームの浦和。ついに甲府との順位が入れ替わり、降格圏の16位に転落した。
このところの浦和は、リーグ戦でこそ勝ち星から見放されているが、10月に入ってナビスコカップでは準々決勝でC大阪を、準決勝でG大阪を、それぞれ破って決勝進出。
結果だけでなく、内容的に見ても上々で、最悪の状態からは脱したかに見えた。

しかし、大宮戦では再び、いいところなし。柏木陽介は「(ナビスコカップから)何かを変えたわけではない」と言うが、チーム全体が間延びしてしまうことが多く、
選手それぞれが孤立する様子が目立った。

浦和のペトロビッチ監督が「勝負のターニングポイント」と振り返ったのは、53分にデスポトビッチがGKと1対1になった決定機。
確かに、これが決まっていれば、浦和は大きく勝利に近づいていただろう。

だが、全体の流れ、そして実際に作ったチャンスの数を考えれば、「浦和には点が取れるFWが必要だ」(ペトロビッチ監督)と、デスポトビッチひとりに責任を負わせるのは、
あまりにもかわいそうな試合だった。

調子が上向いているように見えたナビスコカップから、浦和は一体何が変わってしまったのか。
柏木は「一時に比べれば、サッカーはよくなっている」と話す。事実、積極的に縦パスを入れるという狙いは、チーム全体に見て取れた。

もちろん、縦パスを入れた後どうするかという問題はあるのだが、何もかもチグハグだったころと比べれば、少し落ち着いてきた印象はある。
大宮の鈴木淳監督も「序盤は浦和のボール支配率が高く、2トップにボールが入ると危険な状態だった」と認める。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111018-00000306-sportiva-socc


2継続φ ★:2011/10/18(火) 23:56:50.58 ID:???0
しかし、それ一辺倒では、工夫がないだけの単調な攻撃でしかない。柏木が続ける。
「(ナビスコカップで対戦した)C大阪やG大阪のように、攻めてきてくれる相手だと、2トップの動き出しを生かす(縦に速い)攻撃は効果的だけど、
大宮のようにしっかり守備を固められると苦しい」

大宮の特徴は、規律正しいサッカーにある。まずはきっちりと守備を固めて、ボールを奪い、それをラファエルに預けて2列目が押し上げ、
厚みのある攻撃を作り出す。爆発力はないが、そのサッカーは実に手堅い。

現在の浦和は、大宮とは対照的に、完全に前(攻撃)と後ろ(守備)が分かれてしまう。こうなると、手堅く守備を組織する相手を崩し切るのは難しく、
オープンな打ち合いを挑んでくる相手のほうが相性がいいというのは、うなずける話ではある。

とはいえ、「相性が悪いからダメでした」では、その先に待っているのは2度目のJ2降格である。
さいたまダービーの翌日、前節終了時点で大宮と勝ち点で並んでいた13位の新潟も川崎に勝利したため、浦和は新潟にも大宮にも勝ち点差6をつけられてしまった。

残り試合数(5試合)を考えると、逆転は極めて難しい。すでに福岡、山形のJ2降格は動かしがたく、J2降格最後の1枠は事実上、
勝ち点30の甲府と勝ち点29の浦和に絞られたと言っていい。

浦和ひと筋の経験豊富な平川忠亮は言う。
「(降格危機に直面し、)プレッシャーはあると思う。そうなると、普段できることができなくなってきてしまう。
だから、できるだけチームの雰囲気をよくして、プレッシャーのない状態でやりたい」

ところが、そんな平川の気持ちを知ってか知らずか、試合後、ペトロビッチ監督の口から突如飛び出した辞任発言。
浦和はとても「雰囲気がいい」とは言い難い状況で、残り5試合に臨まざるをえなくなった。

かつての栄光をかなぐり捨ててでも生き残らなければならない、甲府とのマッチレース。
過去、アジア王者にも就いたJ1屈指のビッグクラブであろうと、相当に厳しい戦いを強いられることは間違いない。