深夜テレビ探検隊
<シルシルミシル(テレビ朝日系8月24日よる11時15分)>
有名企業やちょっと気になることを調査して、ナレーションとテロップでイジり倒す
人気情報バラエティで、この日の「企業特集」は新婚のプロデューサーが高校時代に
バイトしたことのあるハンバーガーチェーン「ドムドムバーガー」だ。
筆者の地元には十数年前まで第1号店があったりしたが、もう閉店して、
他でもあまり見かけないマイナーなハンバーガーショップ。番組の中でも
お得意の毒舌ナレーションで、「ドムドムでは視聴率が取れない。
(プロデューサーは)完全に新婚ボケでは?」と突っ込まれていたが、
ドムドムは由緒正しい、日本初のハンバーガーチェーンなのである。
最盛期は全国400店舗あったが、今では103店舗と絶滅危惧種。トキやタンチョウと
並列して、ドムドムのシンボルの赤い象をぬいぐるみ化し、その象がコケる映像で
紹介をする演出がバカバカしいが、ほんのり涙を誘う。
ドムドムの苦難の歴史も紹介された。親会社のダイエーにより1970年にオープン
したが、直後からマクドナルドなどのライバルが続々登場して、たちまち店舗数で
抜かれてしまう。しばらくはダイエーのサポートもあり、ドムドムの店舗数は増えていたが、
バブル期のハンバーガー価格戦争に巻き込まれ、低価格戦略が失敗して大赤字に転落。
起死回生策として、アメリカで人気だったウェンディーズと提携したが、これが裏目に出た。
ウェンディーズの店舗数を増やしていく契約だったため、やむなくドムドムの一部店舗を
ウェンディーズに転換。ドムドムはいよいよ縮小してしまう。さらに、その後のダイエーの
経営不振で、ドムドムは衰退の一途をたどる。
ここで登場したのが叩き上げの社長の就任だ。それまではダイエーの天下り社長だったが、
新社長は店舗以外のコストカットを徹底し、なんとか黒字化に成功。若い人向けばかりではない、
落ち着いた雰囲気の良さもあるので、是非とも地味にでもいいから、続けていってほしい。
鯖野かサバり
J-CASTテレビウォッチ
http://www.j-cast.com/tv/2011/09/04106006.html