【野球】中日・次期監督に田尾安志・楽天初代監督が浮上

　猛抗議をする指揮官に、スタンドの中日ファンからはブーイングも出た。

　9日の阪神戦の初回、無死一塁で2番・英智はバントの構え。その2球目、内角球に
のけぞりながらもボールがバットに当たり、ファウルと判定された。すると、落合監督は
ベンチから審判の元へ。「当たったのはバットではなく左手。死球だ」と10分間も執拗に抗議。
もちろん判定は覆らず、「遅延行為」によって退場処分となった。

　この指揮官の怒りがナインに火をつけた、とはいかないのが今年の中日。抗議の最中も
ベンチでシラーッとしていたナインは、阪神の先発・能見に七回まで無安打に抑えられるなど、
打線が沈黙。0-1で完封負けした。

　去る7日の横浜戦でも、森野のハーフスイングの判定に抗議をしていた落合監督。
だが、その試合も0-2で完封負けと、落合監督の抗議はむしろ、チームにマイナスの影響を
与えているように映る。これでチームは04年に落合監督就任後、ワースト記録を更新する借金6だ。

　「チームの成績が振るわないだけでなく、人気面もここ10年で最悪。危機的状況です」

　と、さる中日OBがこう言う。

　「7日の横浜戦の観客動員は夏休みの日曜日にもかかわらず、今季最低の2万3583人。
ドル箱カードのこの日の阪神戦でも2万8553人と3万人を割った。勝率5割前後をウロウロする今季は、
当日券が1万枚以上出る試合もザラ。シーズンシートは昨季、リーグ優勝したにもかかわらず
前年から約5%の減少。青くなった親会社、球団は、広告代理店にファンへのアンケートを依頼。
球場に足を運ばなくなった理由を聞いたところ、『転勤』や『子どもが大きくなった』などのほかに、
『落合監督の時代が長すぎて飽きた、つまらない』という意見も出たという。ファン向けのある
サイトでは、落合監督の解任を求める声が殺到していることも、球団は把握している。
成績不振に加えて、この不人気を親会社、球団は問題視している」

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記事全文(ゲンダイ)
http://news.livedoor.com/article/detail/5778418/

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　だからなのか、7月に落合監督が白井オーナーを訪ねてオーナー報告を行った際には、
今季で3年契約が切れるにもかかわらず、白井オーナーから来年についての話は一切、
なかったという。

　すでに地元の名古屋では、次期監督の名前もチラホラ挙がり始めている。球団内からは
「とにかく人気回復が最重要課題。ファンを呼べる人物でないといけない」との声が聞かれる中、
さる地元マスコミ関係者は後任監督候補として、「ミスタードラゴンズの立浪和義氏、
井上一樹二軍監督と並んで、中日OBで元楽天監督の田尾安志氏の名前が聞こえてくる」と、
こう続けるのだ。

　「田尾氏は、楽天監督を経験し、解説者としても全国的に知名度がある。現役時代に
中日、西武、阪神と渡り歩いた田尾氏はいまもなお、中日の生え抜きとして名古屋での人気は高い。
特に田尾氏の現役時代を知る40〜50代のファンの支持が高い。85年、当時の山内監督との対立もあって、
中日を追われるようにして西武にトレードされた際、名古屋地区では中日新聞の不買運動が
起こったほどです。解説者としても、語り口がさわやか。楽天監督は途中解任されたが、
あれは戦力のなさも大きな要因。ぶっきらぼうな落合監督のカラーを変えるには、田尾氏のような
キャラクターが、今の中日には求められていると思う」

　その田尾氏はこの日、テレビ解説の仕事でナゴヤドームを訪れ、試合前から精力的に
関係者を取材。中継では落合監督の退場について、「初回ですし、退場はいただけない」と、
クギを刺していた。

　落合監督の去就について、坂井球団社長に話を聞いた。

――観客動員が大幅に減っていますが、この状況をどうお考えですか?

　「どういう意図で聞いているのかわからないけど……(苦笑い)。そりゃ、うれしくはないですよ(苦笑い)」

――観客動員の低迷と、落合監督の去就は関係するのですか?

　「そういう話は今はないですよ」

　球団トップは慎重に言葉を選んだものの、ナゴヤではいよいよ「落合降ろし」が
スタートしたとみて間違いない。