第93回全国高校野球選手権大会(6日開幕・甲子園)に創部6年目で初出場する
至学館(愛知)の話題の校歌「夢追人(ゆめおいびと)」が、
動画投稿サイトの再生数で累計100万回を超えて大ブレークしていることが4日分かった。
今後はカラオケ化される予定もあるといい、想定外の大ヒットとなっている。
アニメソング(アニソン)風校歌ですっかり話題の中心となった至学館の選手たちは、
この日の甲子園練習の最後に校歌をアカペラで歌い、8日の東大阪大柏原(大阪)との1回戦に備えた。
「夢追人」は、校歌にしては珍しくポップ調でアニメソングに似ている。
♪一番高い所に登って 一番光る星を掴んだ…で始まる歌詞も学校名などが出てこず、
異色の校歌といえる。そのことがテレビ、新聞の報道や動画投稿サイトなどを通じて広がり
「まるでJ−POPのよう」「アニメのテーマ曲みたい」などと評価されるようになった。
この現象には、作詞作曲した中日新聞の飯尾歩(あゆみ)論説委員(51)もビックリだ。
学生時代にフォークバンドで活動していた飯尾論説委員は、
取材を通じて親交のあった女子レスリングの吉田沙保里や伊調千春、馨姉妹の
中京女大(現至学館大)組3選手が2004年アテネ五輪でメダルを獲得したお祝いとして曲をプレゼントした。
この曲を至学館大の谷岡郁子学長が気に入り、05年に中京女大付高から改称した至学館高の校歌にサプライズで決まったのだという。
歌詞は失意の銀メダルに終わった千春がバレーボール部の親友に励まされた友情がモチーフになっている。
飯尾論説委員は「自分のつくった曲がこれほど話題になるとは思わなかった」と、まさに夢を見ているような心境。
ナインは4日の甲子園練習の最後にアカペラで校歌を歌い上げ、
2年生強打者の手崎は「アニソンといわれているようだけど、校歌はいまや誇り」と胸を張った。
甲子園大会では2回表裏の攻撃前に対戦校それぞれの校歌が球場内に流されるが、
次は「野球の方でもっと注目してほしい」(主砲・田中)の夢をかなえる番だ。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/sports/news/CK2011080502000085.html