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違反なら法廷侮辱罪
英国の裁判所の報道禁止命令はプライバシーの保護を目的としており、その事実の報道禁止だけでなく、
命令が出ていること自体の報道も禁ずるもので、super−injunction(超差し止め命令)と呼ばれている。
ロイター通信によると、ここ数年で、報道禁止命令を勝ち取った芸能人やスポーツ選手、会社の数は
200件に上るとの推計もある。命令に違反した場合、法廷侮辱罪に問われ、罰金や禁錮2年の刑が科される可能性がある。
サッカー選手をめぐっては昨年、チェルシーFCのジョン・テリー選手(30)が不倫が発覚しそうになって
報道禁止命令を申し立てたが、棄却されたためかえって広まり、イングランド代表主将を解任されるという出来事もあった。
首相、新法制定を検討
ロイター通信は、ロンドンを拠点とするコンサルタント会社コントロール・リスクスのアナリスト、ジョナサン・ウッド氏の
「グローバル化した今の社会では、法律で情報をコントロールするのはますます困難になってきている」との指摘を紹介した。
デービッド・キャメロン首相は英国の現在の状況について、誰もが話題にしていることをメディアが報道できない
「継続不能な」状況にあると評し、新たなプライバシー法制定を検討する意向を示した。
「ギグス問題」は有名人のプライバシーと報道の自由の関係をめぐる議論に火をつけるとともに、
ネット社会では隠し事はできないという現実をあらためて浮き彫りにした。
マンチェスター・ユナイテッドは欧州チャンピオンズリーグの決勝を28日に控えているが、
騒動が広がったギグス選手は24日の練習に姿を見せなかった。
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