野球×サッカー“組織力の差”露呈
非常時だからこそトップがしっかりしろ!
プロ野球は2、3日の両日、オープン戦を復興支援のチャリティーマッチとして開催した。
それぞれの球場で選手たちが義援金を集め、札幌では楽天・嶋選手会長の「見せましょう。野球の底力」のスピーチが感動を呼んだ。
しかし、迅速性やインパクト、被災地へのメッセージ性の高さでサッカーには遠く及ばなかった。
先月29日に大阪・長居で行われたサッカーの復興支援チャリティーマッチを見て、ある野球評論家は地団駄踏んだという。
「悔しかった。野球こそオールスター戦のような形で、あれを先にやるべきだった。サッカーに完敗した」
日本代表とJリーグ選抜との“がちんこ勝負”。日本代表が遠藤の絶妙なFKや、岡崎のループシュートで2点を挙げると、
後半にはJリーグ選抜の44歳になった三浦知良がゴールを決めて、カズダンスを披露した。
“伝説のゴール”として語り継がれそうな値千金のゴール。
まるでシナリオでもあったかのような展開で、“めでたし、めでたし”のフィナーレになった。
テレビの視聴率も22・5%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と、国内のサッカー試合にしては、なかなかの数字だった。
野球評論家が悔しがったのも無理はない。
サッカーはJリーグが3月5日に開幕したものの、1節だけで中断した。早く再開したいのは山々だったようだが、
「公共の利益を最優先する」という姿勢をいち早く打ち出した。
「デーゲームにしても、(計画停電で)信号機が消えた交差点で観戦にきた人がはねられたらどうするのか」
「きょうの毛布が欲しい人がいるのに、選手が温かいシャワーを浴びていいのか。大事なのは命、水だ」
早期再開論を、そんな意見が押さえ込んだという。至極、まっとうな世界である。
紆余曲折の末、J1の再開は今月22日と決まったが、1カ月半に及ぶ中断で、
規模の小さいクラブは夏場を前に操業資金の枯渇も取り沙汰されているという。
>>2以降に続く
http://www.zakzak.co.jp/sports/baseball/news/20110405/bbl1104051538011-n1.htm