大量20人が退職や引退勧告、3人が出場停止2年。
この2カ月、大相撲界の根幹を揺るがし続けてきた八百長問題が1日、ようやく決着するかたちとなった。
しかし、これは終わりの始まり。まだまだ火の手は収まりそうもない。
もともと物証は野球賭博の捜査過程で飛びだした携帯メールと、
いち早く関与を認めた竹縄親方(元幕内春日錦)、十両・千代白鵬、幕下・恵那司ら3人の証言だけ。
八百長問題の全容解明に当たった特別調査委員会(座長・伊藤滋早稲田大特命教授)の取りまとめた処分の根拠も、
大部分がこの3人の自供だった。
それだけに、処分を受けた親方や力士の口から飛び出した言葉は、
調査の指揮をとった特別調査委員会や3人に対する恨みつらみ一色。
竹縄親方に次いで2番目に処分を言い渡された谷川親方(元小結海鵬)は
「(現役で)14年間も一生懸命やってきたのに。春日錦とは、ただ同じような番付にいただけ。やっていないですよ。
(協会を)訴えますよ。あったり前じゃないですか」と血相を変え、こう付け加えた。
「知っていますか。あの人、借金がいっぱいあるんですよ」
同じく引退勧告の三段目・山本山も「特別調査委員会には3回事情聴取され、
『(八百長の)証拠があります。裁判、やっても(相撲協会が)勝ちますよ』と言われた。
冗談じゃない。メールに自分の名前があった?(竹縄親方が)海苔(の注文)と間違えたんじゃないですか。
まあ、見ていてください」と自慢の250キロを超す巨体を真っ赤にした。
このほか、霜鳳や春日王、境沢、白乃波、霧の若らも処分に対する不服を訴え、裁判に打って出る構えを見せている。
さらに、これをバックアップするように、相撲協会の役員以外で構成する年寄会(春日野会長、元関脇栃乃和歌)も
放駒理事長に評議員会の開催を申し入れた。八百長問題は終結どころか泥沼化するのは必至だ。
厳罰処分が下されたとはいえ、これではとても疑惑に幕引きとはいえそうもない。
http://www.zakzak.co.jp/sports/etc_sports/news/20110402/spo1104021609003-n1.htm