元日の決勝が恒例となったサッカーの天皇杯は、Jリーグから高校生まで参加する。
プロもアマチュアも一緒になって日本一を目指して争うのが醍醐味(だいごみ)だ。
そのサッカーにできて、なぜ野球にできなかったのか。いざ始まってみると、
そんな疑問をあらためて抱いた野球ファンも、多かったのではないだろうか。
プロ野球と学生野球の交流試合が、今月から解禁となった。
日本学生野球憲章の改正でプロとアマの交流規制が緩和され、3月と8月に限り、
単独チームによる対戦が可能になったのだ。
1日には巨人の2軍と中央大が宮崎市で対戦し、熱戦は3−3で引き分けた。
同じ野球に取り組みながら、長い間対立してきたプロとアマの関係改善の契機となるもので、まずは評価したい。
それにしても、両者の間を隔てていた「高い壁」は何だったのだろうか。
球界でのプロとアマの交流禁止の歴史は長い。古くは1932(昭和7)年、
当時の文部省が出した「野球統制令」にも記述がある。当時は日本にプロ野球がない時代だが、
米国の大リーグ選手との対戦を想定したものといわれている。
戦後の学生野球憲章では、プロ野球出身者の指導まで原則禁じるなど、さらに厳しくなる。
いずれも学生野球が商業利用されることを避けるのが目的だった。
その後も、プロ側による社会人選手の強引な引き抜きや裏金も絡んだ勧誘問題などが起き、
アマ側は反発を強めていく。こうした経緯もあって、両者は事実上の絶縁状態となっていたのである。
野球は戦前から国民に愛されるスポーツだったが、一方で、サッカーの台頭などもあって近年、
絶対的な人気にかげりが出ているのも事実である。
五輪競技からも除外され、先行きは必ずしも明るくない。
こうした危機感を背景に、日本学生野球協会が昨年、学生憲章を全面改正してプロアマ交流に踏み出した。
高度な技術を習得したプロがアマを指導すれば、アマ球界のレベルアップにもつながるのは間違いない。
ファンにとっても歓迎すべきことだろう。
>>2-5へ続く
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/230297 ★1:2011/03/07(月) 16:11:45.83
前スレ:
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