J1第1節(5日、川崎2−0山形、等々力)
19年目のシーズンが幕を開け、相馬直樹新監督(39)の川崎は、同MF登里享平(20)が山形戦で
初先発すると、左足でゴールを決めるなど2−0の勝利に貢献した。
トップスピードで左足を振り抜いた。1−0の前半38分、中央突破した川崎・MF登里がMF中村憲から
パスを受けると、ゴール前に走り込んで右隅に突き刺した。
「思い切って走ったら、いい形で憲剛さんからボールがきた。気合が入っていました」
笑顔が弾けた。リーグ戦プロ初先発は相馬新監督から期待されていることの証だが、ゴールという最高
の形で応えた。昨年は9試合出場にとどまったプロ3年目。今季にかける思いは強い。
12年ロンドン五輪を目指すU−22日本代表に招集され、昨年11月のアジア大会の優勝メンバーになった。
しかし、今年2月の中東遠征はメンバー落ち。「悔しかった。でもその分、チームで十分に調整ができた」と
気持ちを切りかえた。スピードに加えてシュートの決定力を磨き、開幕スタメンを勝ち取った。
活躍を支えるのは勝負パンツだ。父・祐次さん(52)が紳士用トランクス専門会社に勤務しており、定期的に
パンツが贈られる。タンスの中は60枚を超えた。「今年は赤パンツでいきます。勝負の色ですから」と、昨日4日
からボクサータイプの赤パンを着用。「このまま続けます」と笑った。
プロ1年目の09年は水色パンツをはき続け、チームは10連勝。だがナビスコ杯決勝で敗れて取りやめた。
今回はどこまで続くか。「ロンドンは目標だし、しっかり目指したい」。登里が、川崎の初タイトルと五輪出場を
たぐり寄せる。(宇賀神隆)
http://www.sanspo.com/soccer/news/110306/sca1103060505008-n1.htm 歓喜のジャンプ!プロ初先発の登里は、ゴールで期待に応えてみせた(撮影・財満朝則)
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