【蹴球ノート】北川信行
Jリーグは3月5日の開幕まであとわずかとなり、どのチームも最後の仕上げに余念がないが、
水面下では別の戦いが繰り広げられている。
それは、クラブ経営を安定化させるうえで欠かせないスポンサーの獲得をどう進めるか。
G大阪は昨年から「大阪戦略」と銘打ち、大阪にゆかりのあるスポンサーを開拓するように心がけている。
4月にはスポンサー各社に勤務している女性をホーム試合に招待する「スポンサー女子会」も
開催する予定で、スポンサーの満足度を上げ、さらなる新規獲得につなげたい考えだ。
一方、かつてスポンサーだった業者がマルチ商法を展開するなどし、その被害者らから今年1月に
損害賠償を求める訴えを起こされたC大阪。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権を初めて獲得し、
新旧のスポンサーから資金調達を図ろうとしていた矢先の事態に、藤田信良社長は「まずかったのは、
代理店を経由したため審査が甘くなってしまった」とほぞをかむ。その後、審査基準を厳しくし、再発防止に努めているという。
Jリーグではユニホームの胸部分に企業名や商品名を表示する胸スポンサーについては、
青少年に悪影響を与えるなどとして、アルコール飲料やパチンコメーカーを自粛するよう各クラブに求めてきた。
しかし、その他のスポンサー契約については基本的に各クラブ任せ。スポンサー集めに苦慮するクラブが多い中、
悪徳企業に付け込まれないようにするには、よほど注意しなければならない。
脇が甘くなってしまったC大阪の事例は対岸の火事ではない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110226-00000139-san-socc