http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101229-00000529-san-base 日本野球機構(NPB)はセ、パ両リーグの公式戦、交流戦の日程を発表したが、オールスター戦の日程はまだ発表していない。
球宴期間(7月21日〜25日)の予定が空白となっているのは、当初予定の2試合から、3試合になる可能性が浮上しているからだ。
2002年以来、2試合だった球宴の試合増が検討される背景には、選手年金の存在がある。
1964年に始まった現行の選手年金制度は、低金利に伴う運用難で約52億円の積み立て不足に陥った。
税制上の優遇措置は法律で12年3月末に廃止される。
現行の給付水準を保つにはNPBが毎年、拠出している約5億円を大きく上回る巨額な資金が必要になる。
4年連続赤字決算のNPBには難題で、年金の解散は確実になっている。
試算では、OB約800人、現役約800人の加入者全員が、掛け金を上回る分配金を得られるという。
ただ、分配金の支払いで、NPBは内部留保の多くをはき出す。解散後、新たな福利厚生制度を構築するには原資が欠かせない。
こうした状況から、日本シリーズと並んでNPBの収入の柱である球宴の試合を増やす構想が持ち上がった。
球宴1試合制を理想とする日本プロ野球選手会は「アマチュア球界への助成など、広く野球振興にも役立ててもらえるのなら協力は惜しまない」(松原徹事務局長)としている。
しかし、3試合となれば球宴は新鮮味を失う。代案として考えられるのが、日本選手チームと外国選手チームによる対決だ。
1995年、阪神大震災の被災者を支援する目的で行った例がある。このときは経費を除いた1億1千万円を被災地に寄付したが、構想には懸念もある。