数年前にJリーグは、「イレブンミリオン」と銘打って、2010年までに年間総入場者数
1100万人(イレブンミリオン)を達成することを目標に活動を行ってきた。
先日、2010年シーズンが終了したが、リーグ戦、ナビスコ杯、ACLを
合わせた公式戦の総入場者数は864万5752人となって、目標に到達しなかった。
これについては、サンケイが
【Jリーグ】イレブンミリオン失敗「努力不足」 前年より93万人減
http://sankei.jp.msn.com/sports/soccer/101209/scr1012092202011-n1.htm と伝えていて、努力不足のため、2009年シーズンと比べて観客動員数が93万人減少したと報道している。
年間で100万人近くの動員が減少したという事実はプロスポーツとしては致命的なものであり、
見出しだけを見ると、一大事のように感じてしまう。記事の中身を読んでも同様である。
しかしながら、(記事の中ではさらっと書かれているが、)総試合数の減少が大きな理由である
ことは明らかである。2009年はJ2は18チームで3回戦総当たり方式だったが、2010年は19チー
ムで2回戦総当たり方式に変更された。これによって、J2のトータルの試合数は459試合から
342試合に減少し、単純に試合数は117試合も減ってしまった。(J1の試合数やナビスコカップ
の試合数は変わらない。)
だいたい、J2の平均観客動員は6500人くらいなので、6500人×117試合=76万5000人は減っ
ても仕方がない計算となる。また、ACLのホームゲームも、2009年は決勝トーナメントが日本
のクラブのホームで6試合行われたのに対して、2010年は1試合のみ。5試合減であり、それ
だけでも、7万〜10万程度は減少してしまう。伝えられている「93万人減」という数字は事実で
はあるが、適切とは言えない。
サンケイの報道は間違っているわけではなく、ウソを言っているわけでもない。
が、あまり、Jリーグを知らない人が読んだら、「Jリーグは不人気なんだね。」と感じるられるよう
な書き方を意図的に行っていることに怖さを感じてしまう。明らかに誤認識させようとする意図が感じられる。
>>2以降
全文
http://news.livedoor.com/article/detail/5201484/