サッカー2022年W杯招致に失敗した日本招致委員会が7日、会見を行い、敗因などについて説明した。
サッカーW杯は、開幕戦と決勝戦を開催するための収容人員8万人以上のスタジアムが必要なのだが、
日本サッカー協会・小倉純二会長(72)は「首都(東京)にないと、今後はW杯招致には勝てない」と断言した。
確かに02年W杯の時に比べて10分の1しかなかった約9億円という招致費用の少なさも足かせになった。
しかし、本番のプレゼンテーション5日前の大阪府の橋下徹知事(41)の“謀反”がボディーブローのように効いてしまった。
今回、大阪のW杯誘致検討協議会のメンバーでもある橋下知事は、日本が決勝会場候補地として提案していた
JR大阪駅北側の8万人・新スタジアム建設構想に突然反対する考えを表明した。
「僕は森をつくりたい。大阪市長選、知事選、統一地方選で(スタジアム建設を)阻止する政治運動をしてもいいと思う」と、
あたかもW杯招致の最終プレゼンにあてるかのように新スタジアム建設への「反対」を繰り返した。
建設賛成派の大阪市・平松邦夫市長(62)を筆頭に
「国際サッカー連盟(FIFA)視察のときには、橋下知事は何も言わなかったのに」と地元では大ブーイング。
この一連のやりとりが当然、W杯招致の投票権をもつFIFA理事たちの耳にも入り
「事前の票読みでは6票はとれると思っていたのですが…」と小倉会長も悔しさをかみしめた。
しかも橋下知事はW杯招致失敗が決まると、「これで堂々とスタジアム建設反対といえる」と意気揚々。
加えて、来年11月に行われる大阪市長選にくら替え出馬する「選択肢も十分ある」と話している。
大々的にスタジアム建設反対のアドバルーンをあげ、選挙戦術に利用したのでは…という声が上がるのもしかたがない。
小倉会長は「市長さんは作る、知事さんは作らないでは…ね」と苦笑い。「さびしい国です」とつぶやいた。
http://www.zakzak.co.jp/sports/soccer/news/20101208/soc1012081608003-n1.htm >>2以降に続く
>>1の続き
2016年東京五輪、そして22年サッカーW杯招致で日本は連敗。
最終的には日本政府のアシストのなさが最大の敗因になったわけだが…。
ちなみに橋下知事は大阪・北野高時代は花園出場経験があるラガーマン。
そのラクビーは、日本サッカー協会が招致活動のノウハウなど全面協力する形で
2019年W杯日本開催が決まっている。まさかW杯開催はラグビーだけで十分なんて思ったわけではあるまいが。
(夕刊フジ編集委員・久保武司)