◆フィギュアNHK杯女子SP
出場12選手の最終滑走。地元・名古屋のファンの前で、満を持して滑り出したはずが、まさかの8位。
「一番悪いところが出た」。ぼうぜんとする浅田の声は震えていた。
ジャンプでミスを連発した。得意のトリプルアクセル(3回転半)は両足着氷で減点、2連続3回転
ループでは回転不足とみなされた。3回転フリップもバランスを崩して1回転だけ。ジャンプはすべて失敗だ。
採点結果が発表されると館内がどよめいた。47.95点は、シニアの国際大会では09年のロシア杯を
下回る自己最低点。浅田は「練習から100%の状態で臨めていない。心の中にひっかかるものがあった」。
不安があるか、と尋ねられ「そうですね」と答えるのが精いっぱいだ。
銀メダルに涙したバンクーバー五輪。4年後の雪辱を目指して新しいシーズンを迎えるはずが、コーチが
決まらず、9月にようやく佐藤信夫コーチに決まった。佐藤コーチは「練習では少しずつ良くなっているが
本番になるとまだまだ」。
フリーは23日。「挽回(ばんかい)というより、演技の要素をきっちりこなすことが目標」と浅田。
手探りの状況の中、さえない表情を1日で笑顔に変えることはできるのか。【村社拓信】
http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/images/20101023k0000m050118000p_size5.jpg 【NHK杯フィギュア 女子SP】演技終了後下を向く浅田=日本ガイシアリーナで2010年10月22日、貝塚太一撮影
毎日新聞 2010年10月22日 23時08分(最終更新 10月22日 23時38分)
フィギュア:浅田真央、8位にぼうぜん NHK杯女子SP
http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20101023k0000m050116000c.html