【サッカー】杉山茂樹「パソコンと睨めっこで分かった気になれる情報化社会…僕には非健康的な姿にしか見えない」

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1ウインガーφ ★
南アワールドカップ観戦に、実際、現地まで出かけた人は、ごく僅かだった。
だが僕は、現地の治安がもう少し良くても、その数はドイツやフランスの
ワールドカップより圧倒的に少なかったと考えている。

順次開幕を告げているヨーロッパの各国リーグに、これから観戦の旅に
出ようとしている人は少ない。かつてなら、ワールドカップ観戦を何らかの
理由で断念した人は、ならばと、ヨーロッパの新シーズンにチャンネルを
切り替え、その観戦に備えたものだ。ヨーロッパに行って、サッカーを
観戦することは、多くのサッカーファンのお楽しみであったはずだ。

一頃は、ちょっとしたビッグマッチや、学生の卒業旅行シーズンになると、
日本から500人、1000人といったおびただしい数のサッカーファンが押し
寄せていった。それはいまや昔話になりつつある。

日本の大学生の海外志向が、世界的に見てかなり低いというデータを目に
したことがある。海外へ出かけてみたいという欲求は、韓国、中国の大学生
にも大きな遅れをとっていた。

海外を旅することに、夢や浪漫を抱けない若者が急増しているわけだ。それ
とは180度異なる理由で、この職業に就くことになった僕には信じられない話
だが、だとすれば、それは非ワールドカップ的、非サッカー的な姿になる。
日本がワールドカップでベスト16に進んだ意義とも乖離している。ニートや
引きこもりが増えるのも分かるような気がする。

パソコンと睨めっこしていれば、分かった気になれる「情報化社会」も、後押し
しているような気がする。海外の情報は、ネットを繋げば一目瞭然。実際に
見なくても、見たような気分に落ち入れる。僕には非健康的な姿にしか
見えないのだけれど、それと対照的なテイストを持つのがブラジルだ。
ブラジルワールドカップだ。そこには、超健康的な匂いがぷんぷんと漂う。
少しでも自分が非健康的だとの自覚があるサッカーファンは、いまからその
観戦旅行の準備をすべしと言いたい。期間中1か月丸々、ブラジルの各会場
を旅して回れば、非健康的なムード漂う日本社会にあって、かなり浮いた
存在になれること請け合いだ。(一部抜粋)

http://blog.livedoor.jp/sugicc402/archives/2931863.html