http://news.livedoor.com/article/detail/4869461/ 南アW杯を見ていると入れ墨をしている選手が目立つ。派手なものから地味なものまでさまざま。
南半球で冬の開催ということもあり、肌の露出が少ない今大会だが、それでも目を引く。
ポルトガルのMFメイレレスは、半袖のユニホームからのぞく左腕には女性、右腕には男性が彫られている。
PK戦にもつれ込んだ準々決勝のガーナ戦で5人目のキッカーとしてウルグアイをベスト4に導いた
FWアブレウは両腕に文字と、はりつけにされたキリストのようなタトゥーがあった。
漢字を彫っている選手もいる。ギリシャのFWゲカスはそのプレーよりも右腕の「寒冷殺人拳」
(本人は「Cool Killer」の訳を入れたかったらしい)の方が目立っていたほどだった。
サッカージャーナリストの平野史氏はこう言う。
「今大会でタトゥーが多いように感じるのはファッションとして取り入れている選手が増えたからだと思います。
もともと欧州や南米では労働者階級に多いようで、オシャレの一部と考える人が少なくありません。
ベッカム(元イングランド代表)がイメージキャラクターになった携帯電話のポスターは、
背中のタトゥーにピントがあっているものでした。マラドーナ(アルゼンチン代表監督)は右腕にチェ・ゲバラの
顔を彫っています。逆に、日本や韓国の選手がほとんどしていないのは文化、感覚の違いでしょう」
イギリスではサッカーは労働者階級、ラグビー、クリケットは上流階級がやるといわれている。
日本代表で入れ墨をしている選手はいるのか。
「森本貴幸が右腕に『獅子王』と彫っていますね。18歳でイタリアに渡った森本は、
日本語に劣らぬくらいイタリア語が堪能といわれています。日本人で漢字の入れ墨を入れる人は
少ないと思いますから、森本らしいのではないでしょうか」(事情通)
いずれにしろ入れ墨よりプレーが肝心なのは言うまでもない。
(日刊ゲンダイ2010年7月5日掲載)