W杯日本代表のDF長友佑都(23)=FC東京=に、またまた難敵が現れた。
29日の決勝トーナメント1回戦で対戦するパラグアイ代表の右サイドには、MFエンリケ・ベラ(31)
=リガ・デ・キト=が君臨。標高2850メートルに本拠地を置く強豪クラブ所属の“高地人間”を
迎え撃つ。
1人、また1人と敵のFWを斬り捨てる。“エースキラー”の名をほしいままにするDF長友。
決勝トーナメントに向けて、武者震いが止まらなかった。
「決勝トーナメントはボクのサッカー人生、サッカー界に大きな意味をもつ。1試合ずつ目の前の
試合を戦いたい。ボクに失うものはありません」
29日のパラグアイ戦では、相手右サイドのMFベラを警戒する。試合会場の首都プレトリアは
標高1370メートルに位置するが、この男の心肺機能は半端じゃない。08年クラブW杯で
準優勝に輝いた南米エクアドルリーグのリガ・デ・キトに所属。アンデス山脈中腹(標高2850
メートル)の首都キトに本拠地がある。そこは富士山の8合目に相当する高さ。まさに“高地人間
ベラ”なのだ。
1次リーグでも好調ぶりが目立った。14日のイタリア戦(△1−1)はチーム最高の1万1313
メートルを走破。20日のスロバキア戦(○2−0)は先制弾を決めて、マン・オブ・ザ・マッチに輝いた。
パラグアイ、エクアドルの両国籍を持つが、マルティーノ監督の熱心な誘いに応じ、パラグアイ代表を
選んでいる。
日本も高地対策に抜かりはない。MF長谷部は「低酸素ボンベもやっているし、完ぺきに近い」と豪語。
その中でも長友の運動量&スピードは群を抜く。岡田監督も「うちにはウォルコット(イングランド)、
エトー(カメルーン)を止めた長友がいる。何の心配もない」と信頼を置く。
所属先のFC東京ではトレーナーの助言を仰ぎ、走行フォームを徹底研究した。
「骨盤を立てて走ると胸を張れる。いまでは骨盤と会話ができる」と達人の域だ。W杯過去最高のベスト8
進出をかける一戦。心臓が破れても、走り勝つ。
ソースは
http://www.sanspo.com/soccer/news/100627/scc1006270504000-n1.htm 調整に余念がない長友(右)。パラグアイ戦ではベラを止めにいく。左は岡崎
http://www.sanspo.com/soccer/images/100627/scc1006270504000-p1.jpg