【プロ野球】点差開いた場面の盗塁は侮辱行為? 暗黙のルール

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1鳥φ ★
関西ダービーとして注目された阪神−オリックス戦(4日、甲子園)で1つの“盗塁”が
物議をかもした。阪神が5点リードの七回、一塁走者の藤川俊が二盗を試みたが、
オリックス側が盗塁を阻止する姿勢を示さなかったため、盗塁は記録されず。
岡田監督は「こっちは負けを認めてるのになあ」と批判した。

翌5日の試合ではこんな場面もあった。今度は阪神が5点を追う九回、
2死から安打で出塁した城島が二盗(記録上は送球間の進塁)。

岡田監督を再びあきれさせたが、米大リーグ経験もある城島は
「普通、走るじゃないですか。勝っているチームが(警戒しないで)譲る走者は
メジャーでもどこでも、みんな走るでしょう」と強調した。

米大リーグでは点差が開いた場面で盗塁はしないという“暗黙のルール”がある。
相手チームへの侮辱とみなされ、報復死球の対象にもなりかねない。
同様に点差が開いた場面で、バントや投手が打席でヒッティングの
姿勢をみせる行為も侮辱ととられかねない。

日本球界でも国際基準にならって、2008年から点差が開いた場面で
選手が盗塁した場合、公式記録員の判断で盗塁を記録しなくなった。

公認野球規則10・08(g)には「走者が盗塁を企てた場合、守備側がなんら
守備行為を示さず、無関心であるときは、その走者には盗塁を記録しないで、
野手選択による進塁と記録する」とある。点差については記録員が試合展開を
見ながら判断するため、明確な基準がない。

ただ、2日のオリックス−中日戦でオリックスが0−7の八回に一挙7点を奪って
同点に追いついたように、試合終了まで何が起こるか分からないのが
野球の醍醐味(だいごみ)だ。球界にさまざまな紳士協定があるにせよ、
ファンとしては最後まで真剣勝負を期待したいところだ。(丸山和郎)

http://sankei.jp.msn.com/sports/baseball/100609/bbl1006090928000-n1.htm